松島神社

松島神社

松島神社は元亨年間(1321)以前の創建と伝えられている。当時、このあたりは入り江に浮かぶ小島であったことから松島稲荷大明神と称された。柴田氏の邸内社として祀られていたが、天正13年(1585)屋敷を開放して一般の参詣を認めたという。
中央区の神社

正式名称 松島神社〔まつしまじんじゃ〕
御祭神 稲荷大神 伊邪那岐神 伊邪那美神  他相殿11柱
社格等 旧村社
鎮座地 東京都中央区日本橋人形町2-15-2 [Mapion | googlemap]
巡拝等 日本橋七福神(大国神)
東都神社御朱印集
東京は江戸時代以来、約400年にわたり日本の中心として繁栄してきた。そのため、江戸幕府や明治政府から特別の崇敬を受けた重要な神社がいくつもある。また、多くの庶民によって信仰を集めてきた神社も数多い。 御朱印拝受という観点から見れば、人口が多...

御朱印

  • 松島神社の御朱印

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  • 松島神社の御朱印

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  • 松島神社の御朱印

    (3)

(1)平成17年にいただいた御朱印。上の朱印は「松嶋神社」、「松」は異体字で上に「公」、下に「木」。木が上の「枩」は見かけることがあるが、逆は珍しい。下は大黒天の神影、右上に「人形町」。

(2)平成22年拝受の御朱印。上の朱印は「抱き稲に鷲」の神紋、下は平成17年のものと同じ「松嶋神社」。右上に「日本橋人形町」。

(3)平成18年に拝受した日本橋七福神の大国神の御朱印。

御由緒

松島神社の由緒については、関東大震災と第二次大戦の戦火によって社記等がすべて失われたため詳らかでないが、元亨年間以前の創建と伝えられる。

当時、この辺りは入り江の小島であり、下総からここに移住してきた柴田氏(社家の先祖)が邸内社として祀ったとされる。夜毎に燈火を掲げたので、舟人はそれを目標にして航海の安全を得たという。

正中元年(1324)3月2日の夜、柴田氏の三男・権太が「心信堅固にして祈願丹誠ある輩の守神となり、家運隆昌、疾病消除、五穀最成、海運豊漁、七福増進、子孫長久、百難救助すべし」という夢告を受け、霊験をもって衆生を救済したことから人々の信仰を集めた。そのため、吉田兼見が参向し、正一位稲成大明神の位記を奉ったと伝えられる。

天正13年(1585)、人々の希望により、屋敷を解放して諸人の参拝を認めた。島内に松が生い茂っていたことから松島稲荷大明神と称えられたという。

正徳3年(1713)、新町が開かれるに当たり、松島稲荷の社号に因んで「松島町」と名づけられた。ここに住み着いた人々が、それぞれの故郷の神を松島稲荷に合祀したことから、祭神の数14柱を数えるようになった。

明治7年(1874)村社に列し、松島稲荷神社と称する。大正5年(1916)松島神社と改称した。同12年(1923)関東大震災で焼失後、現在の社地に遷座した。

写真帖

  • 鳥居

    鳥居

  • 手水舎

    手水舎

  • 社殿

    社殿

  • 平成18年

    平成18年正月の様子

メモ

地下鉄人形町駅や水天宮前駅からほど近い日本橋の真ん中に鎮座する。境内はビルになっており、その一角に社殿がある。
御祭神について、由緒書には上記の神名があげられているが、『平成「祭」データ』では少々異なっており、伊邪那岐神、伊邪那美神、保食神を主祭神とし、猿田彦神、手置帆負神、彦狭知神、日前大神、淡島大神、八幡大神、金刀比羅大神、大己貴神、日本武尊を配祀するとある。保食神は稲荷大神、大己貴命は大国主命なので問題ないのだが、大鳥大神を日本武尊とするか天日鷲命するかが異なっている。
神紋が抱き稲(稲荷)と鷲(大鳥)を組み合わせたものであるため、天日鷲命ということになったのだろうか。
平成17年にいただいた御朱印は社名印と大国主命の印であったが、平成22年にいただいたものは抱き稲に鷲の神紋と社名印であった。鳥居にも松島神社と大鳥神社の提灯が掲げられるようになり、ネット上でも「松島神社(大鳥神社)」とする表記を見かけることが多くなったのと関連しているのであろうか。因みに『平成「祭」データ』にある通称は「人形町大鳥神社」である。

松島神社の概要

名称 松島神社
通称 人形町大鳥神社
旧称 稲荷神社 松島稲荷神社 松島稲荷大明神 権太大明神
御祭神 稲荷大神〔いなりのおおかみ〕
伊邪那岐神〔いざなぎのかみ〕
伊邪那美神〔いざなみのかみ〕
〈相殿〉
日前大神〔ひのさきのおおかみ〕(天照大神)
北野大神〔きたののおおかみ〕(菅原道真公)
手置帆負神〔たおきほおいのかみ〕
彦狭知神〔ひこさしりのかみ〕
淡島大神〔あわしまのおおかみ〕
八幡大神〔やはたのおおかみ〕
猿田彦神〔さるたひこのかみ〕
琴平大神〔ことひらのおおかみ〕
天日鷲神〔あめのひわしのかみ〕(大鳥大神)
大宮売神〔おおみやのめのかみ〕(おかめさま)
大国主神〔おおくにぬしのかみ〕
鎮座地 東京都中央区日本橋人形町二丁目15番2号
創建年代 不詳、元亨年間(1321)以前
社格等 旧村社
例祭 5月15日
神事・行事 1月1日/歳旦祭
1月1日~5日/福神祭(七福神巡り)
1月3日/元始祭
2月節分/節分祭
2月11日/紀元祭
2月17日/祈年祭(春祭)
2月午の日/初午祭
3月春分/春分祭
4月1日/勧学祭
6月30日/大祓式
9月秋分/秋分祭
10月17日/神嘗祭当日祭
11月3日/文化祭
11月酉の日/酉祭(酉の市)・勤労感謝祭(新嘗祭)
12月冬至/冬至祭
12月31日/除夜祭
巡拝 日本橋七福神(大国神)

交通アクセス

□水天宮前駅(半蔵門線)より徒歩2分
□人形町駅(日比谷線・都営浅草線)より徒歩3分

中央区の神社
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