第26番 龍頭山 金剛頂寺(西寺)

26番金剛頂寺

名称 龍頭山 光明院 金剛頂寺
御本尊 薬師如来
所在地 高知県室戸市元乙523 [Mapion|googlemap]

【本尊真言】
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか

【御詠歌】
往生に望みをかくる極楽は 月のかたむく西寺の空

【略縁起】
大同2年(807)平城天皇の勅願により弘法大師が開創したとされる。本尊の薬師如来は一刀三礼して刻んだものと伝えられる。嵯峨天皇・淳和天皇からも勅願所とされ、長宗我部氏や山内氏など歴代領主からも帰依を受けて繁栄した。最盛期には現在の室戸市一帯が寺領であったという。

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金剛頂寺の納経(御朱印)

  • 金剛頂寺の納経

    (1)

  • 26番金剛頂寺の納経

    (2)

(1)平成元年拝受の納経。揮毫は薬師如来の種字「バイ」に「薬師如来」、寺号は「西寺」。中央の宝印は火炎宝珠に薬師如来の種字「バイ」。右上の朱印は「四国二拾六番」、左下は「金剛頂寺」。

(2)平成19年拝受の納経。揮毫・朱印ともに平成元年のものと同じ。

江戸時代の納経

  • 天保11年の納経

    (1)

  • 天保12年の納経

    (2)

(1)天保11年(1840)の納経。江戸時代の四国八十八ヶ所の納経帳で朱印のみというのは極めて珍しい。中央の宝印は宝珠に薬師如来の種字「バイ」、「土州 西寺 医王尊(薬師如来の別名)」。右上の朱印は「四国第二十六番」、左下は「龍頭山 金剛頂寺」。

(2)天保12年(1841)の納経。版木押しで「本尊薬師如来」「土州龍頭山西寺」「行者丈」。納経帳が縦長のため、右端の「奉納経」がはみ出している。中央の宝印は火炎宝珠に薬師如来の種字「バイ」。右上、左下の朱印は天保11年のものと同じ。

明治時代の納経

  • 明治38年の納経

    (1)

(1)明治38年(1905)の納経。揮毫は「奉納経」「薬師如来」「西寺」.中央の宝印は火炎宝珠に薬師如来の種字「バイ」。右上の朱印は「四国二拾六番」、左下は「準別格大本山西寺印」。

金剛頂寺について

山号 龍頭山(りゅうずざん)
寺号 金剛頂寺(こんごうちょうじ)
院号 光明院(こうみょういん)
通称 西寺(にしでら)
旧称 金剛定寺
御本尊 薬師如来
所在地 高知県室戸市元乙523番地
創建年代 大同2年(807)
開山 弘法大師
宗派等 真言宗豊山派
文化財 〈重文〉木造阿弥陀如来坐像 板彫真言八祖像 銅造観音菩薩立像 銅鐘 金銅密教法具 金銅旅壇具 大毘盧遮那経・金剛頂経 〈県有形文化財〉仏画 〈県天然記念物〉ヤッコソウ自生地

覚え書き

行当岬を見下ろす高台にある。最御崎寺を東寺というのに対して、西寺と称する。津寺・津照寺を合わせて室戸三山と呼ぶ。
故・五来重博士は、行当岬での行道がここでの修行であり、金剛頂寺(金剛界)と最御崎寺(胎蔵界)を合わせて金胎両部の修行とされていたのではないかと推測されている。古い時代には両寺が一体として扱われることが多く、しばしば西寺の住職が東寺の住職を兼帯したという。
寺伝によれば、大同2年(807)当地を訪れた弘法大師が、平城天皇の勅願により開創されたとされる。異説として、土佐藩の地誌である『南路志』は、大同元年(806)弘法大師が唐からの帰国の途次に開創した最初の寺であるとする。
本尊の薬師如来は大師が一刀三礼して刻んだものとされ、完成すると自ら扉を開いて堂の中に入ったと伝えられる。当初は金剛定寺と称したが、嵯峨天皇が「金剛頂寺」という勅額を賜ったことにより、現在の寺号に改められた。
嵯峨天皇、淳和天皇の勅願所とされ、また長宗我部氏、山内氏など歴代の領主の帰依を受けて寺運は興隆した。平安時代の半ばには室戸市一帯が寺領とされていたという。広い境内や数々の文化財が往時の隆盛を偲ばせる。
大師堂の横にある一粒万倍の釜は、大師が3合3勺の米を炊くと、万倍に増えたと伝えられる。また、智光上人廟は、弘法大師の弟子で金剛頂寺二代住職の智光上人が、弘法大師が入定されたと聞いて、自らも入定留身したとされる場所である。
また、当寺には天狗問答の伝承が伝わる。弘法大師が19歳の時、修行のために当地を訪れたが、天狗などの魔性のものが住み着いて、人々に悪事を働いていた。そこで大師は天狗と問答してことごとく降伏し、足摺岬に追い払ったという。
江戸時代までは女人禁制だった。女性は行当岩の不動堂から遙拝していたようで、江戸時代の納経帳には行当岩で納経した例が見られる。

写真帖

  • 大師堂

    大師堂

  • 本堂

    本堂

  • 智光上人堂

    智光上人堂


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