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五方山熊野神社(立石熊野神社)| 東京都葛飾区

五方山熊野神社

五方山熊野神社は、長保年間(999~1004)安倍晴明が紀州の熊野権現を勧請したことに始まると伝えられる。三十間五角の社地に祀ったことから「五方山」の名がある。御神体は神代の石の剣で、立石の名の由来になったという説もある。

正式名称 熊野神社〔くまのじんじゃ〕
通称 五方山熊野神社〔ごほうざん くまのじんじゃ〕
立石熊野神社〔たていし くまのじんじゃ〕
御祭神 伊邪那岐大神 速玉男大神 事解雄大神
社格等 旧村社
鎮座地 東京都葛飾区立石8-44-31 [Mapion|googlemap]
最寄り駅 青砥(京成押上線)
公式サイト http://jinjya.kumano-kids.com/
葛飾区の神社
東京都葛飾区の神社の御朱印。葛西神社・青砥神社・亀有香取神社・五方山熊野神社・渋江白髭神社・奥戸天祖神社・上平井天祖神社・柴又八幡神社・半田稲荷神社・新宿日枝神社・下千葉氷川神社・於玉稲荷神社・堀切天祖神社
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御朱印

五方山熊野神社の御朱印 五方山熊野神社の御朱印
(1) (2)

(1)平成17年拝受の御朱印。中央下の朱印は「熊野神社之印」、右上は丸に五角形と八咫烏の神紋。揮毫は「立石熊野神社」。

(2)平成30年拝受の御朱印。見開きで、右ページは上に神殿の写真、下に神璽と「熊野大神」。左ページは、上の朱印が丸に五角形と八咫烏の神紋、下が「熊野神社」。左下に五角形に八咫烏の神紋を配す。

御由緒

五方山熊野神社拝殿

御祭神

■伊邪那岐大神
相殿
■速玉男大神
■事解雄大神

伊邪那岐大神は家内安全・縁結びの御神徳を持つ。速玉男大神・事解雄神は伊邪那岐大神の御子で病を遠ざけ健康をもたらす祓の神、厄除け・病気平癒の御神徳がある。

由緒(歴史)

五方山熊野神社『江戸名所図会』

『江戸名所図会』立石 南蔵院 熊野祠〔国会図書館デジタルコレクション〕

五方山熊野神社(立石熊野神社)は立石村の鎮守で、安倍晴明ゆかりの創建伝承を持つ葛飾区内最古の神社の一つとされる。立石は応永5年の「葛西御厨田数注文写」にも名が見える古い村である。旧別当は真言宗の五方山南蔵院であった。

社伝によれば、長保年間(999~1004)陰陽師として名高い安倍晴明が紀州の熊野権現を勧請したことに始まるという。五行にかたどった三十間五角の社地に祀ったことから「五方山」と名付けられた。御神体は神代の石剣で、極めて珍しいものという。

鎌倉時代には当地の領主であった幕府の重臣・葛西三郎清重の崇敬を受けたと伝えられる。

五方山熊野神社『江戸名所図会』(部分)

『江戸名所図会』立石熊野社(部分)〔国会図書館デジタルコレクション〕

江戸時代には三代将軍家光や八代将軍吉宗が鷹狩りの際に必ず参拝し、当社の金烏護符を献上するのを例とした。また、御三卿の一・田安家の崇敬が篤く、たびたび当社に参拝したが、その折にも金烏護符を授与した。

寛政6年(1794)社殿を再建。寛政8年(1796)幕府の命により、御神体の石剣を守るため石造の内々陣が造営された。石の剣は関東では珍しいものとされたことから、「熊野神社の神代の石剣」として評判になり、江戸市中などから多くの参詣人が訪れたという。

明治7年(1874)4月、村社に列格(神社明細帳による。神社公式サイトでは明治5年となっている)。明治12年(1879)現在の総公孫樹材の本殿が造営された。大正10年(1921)幣拝殿を改築。なお、現在の幣拝殿は昭和36年(1961)に造営されたものである。

五重塔

五方山熊野神社五重塔

基壇から相輪まで7mもあり、総銅造りの五重塔としては日本一の高さを誇る。元禄(1688~1704)から宝永(1704=11)の頃、三井本家が住友家の別子銅山に発注して鋳造し、江戸屋敷内の庭園に建てていたものと伝えられる。明治になって京都へ移されたが、縁あって当社が譲り受け、平成21年(2009)境内に建立された。

立石(立石稲荷)

五方山熊野神社が鎮座する立石は、当社の御神体の石剣をはじめ、霊石として知られる「立石」や古墳群などがあり、古くから人の住んでいた土地らしい。因みに立石の地名について、『新編武蔵風土記稿』は熊野社の御神体に、『葛西誌』は「立石」に因むとする。

五方山熊野神社『江戸名所図会』立石村立石

『江戸名所図会』立石村 立石

〔国会図書館デジタルコレクション〕

立石は、当社から200mほど西の立石児童遊園にあり、古くから「活蘇石」「根有り石」として信仰を集めたといい、『江戸名所図会』には当時の立石の様子が描かれている。文化2年(1805)名主の島田新右衛門らが石祠を建て、立石稲荷として祀ったという。

立石

かつては大人の背丈ほどあったというが、江戸時代には60cmほどになっていた。今はほとんど埋没し、わずかに露出しているだけである。柴又八幡神社古墳の石室の石材と同じ房州石で、千葉県房総半島の鋸山付近でしか採れない石だという。

写真帖

五方山熊野神社参道

参道と社号標

五方山熊野神社鳥居

鳥居

五方山熊野神社神門

神門

五方山熊野神社手水舎

手水舎

五方山熊野神社浅間神社

浅間神社

五方山熊野神社天満宮

天満宮

五方山熊野神社御神木

御神木

五方山熊野神社御神木

御神木

五方山熊野神社水神社

香取社・水神社・稲荷社

五方山熊野神社稲荷社

稲荷社

五方山熊野神社五重塔

五重塔

五方山熊野神社拝殿

拝殿

五方山熊野神社社号額

社号額

五方山熊野神社本殿

本殿

立石(立石稲荷)

立石稲荷鳥居

鳥居

立石の鳥居と玉垣

立石の鳥居と玉垣

立石

立石

立石稲荷

立石稲荷

メモ

立石に鎮座するが、最寄り駅は京成線の青砥になる。

境内に併設する熊野幼稚園は、都内で最初の神社附属幼稚園とのこと。幼稚園の施設が社殿を取り囲むような形になっている。初めての参拝時、近所の子どもたちが境内で遊んでおり、地元に密着した神社であることを感じた。

平成30年、御朱印が新しくなったということで二度目の御朱印をいただいた。見開きで、神田神社と同じような形だなと思ったら、宮司さんが当社と神田神社を兼任しているようである。

なお、当社では兼務している立石諏訪神社と梅田稲荷神社の御朱印も授与している。

五方山熊野神社の概要

名称 熊野神社
通称 五方山熊野神社 立石熊野神社
御祭神 伊邪那岐大神〔いざなぎのおおかみ〕
速玉男大神〔はやたまのおのおおかみ〕
事解雄大神〔ことさかのおのおおかみ〕
鎮座地 東京都葛飾区立石八丁目44番31号
創建年代 長保年間(999~1004)
社格等 旧村社
例祭 9月16日
神事・行事 1月1日/歳旦祭
1月3日/元始祭
2月3日/節分祭
2月初午の日/稲荷社例祭
2月11日/紀元祭
2月17日/祈年祭
3月25日/天神社例祭
4月29日/昭和祭
6月30日/夏越大祓式
7月1日/浅間神社例祭
7月7日/七夕祭
8月お盆中/祖霊社 祖霊大祭
10月3日/水神社・香取社・稲荷社三社例祭
11月3日/明治祭
11月23日/新嘗祭
12月31日/師走大祓式・除夜祭

交通アクセス

□青砥駅(京成押上線)より徒歩10分

更新情報

2006.01.29.公開
2017.06.26.改訂、WPに移行、画像を追加。
2018.10.25.更新、御朱印を追加、画像を差し替え。

東都神社御朱印集
東京の神社400社以上の御朱印や由緒などの紹介。珍しい江戸時代から昭和戦前までの御朱印も掲載。
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