御陵印とは、歴代天皇陵の参拝記念の印である。一般にはそれほど知られていないが、戦前から収集する人は多く、専用の集印帳があるほか、掛け軸に仕立てる人もいる。また、御朱印拝受の一環として御陵印をいただく人も少なくないようだ。
現在は歴代天皇陵と神代三陵(瓊々杵尊・彦火々出見尊・鸕鶿草葺不合尊)の印しかないが、かつては歴代外天皇や皇后、皇族の陵墓にも印があり、総称して陵墓印ともいった。戦前の御陵印は非常にバラエティに富んでいたことも知られている。
平成から令和への御代替わりをお祝いし、新旧御陵印の豊かな世界を紹介したいと思う。
3.歴代天皇陵の新旧御陵印(1)神代三陵・初代神武天皇~第17代履中天皇
4.歴代天皇陵の新旧御陵印(2)第18代反正天皇~第38代天智天皇
5.歴代天皇陵の新旧御陵印(3)第39代弘文天皇~第60代醍醐天皇
6.歴代天皇陵の新旧御陵印(4)第61代朱雀天皇~第85代仲恭天皇
7.歴代天皇陵の新旧御陵印(5)第86代堀河天皇~第124代昭和天皇
御陵印一覧
現在いただける御陵印の一覧。歴代天皇陵の御陵印に付した数字は葬られている天皇の代数。重祚の場合は()を付す。
月輪陵・後月輪陵と深草北陵は数が多いため省略している。月輪陵・後月輪陵は87・108・109・110・111・112・113・114・115・116・117・118・119・120の14代の御陵があり、深草北陵は89・92・93・北朝4代・北朝5代・100・101・103・104・105・106・107の12代が合葬されている。