
大蔵山三島神社は承平6年(936)、押領使・越智好方が藤原純友追討に際し、戦勝を祈願して大山祇神社より御分霊を勧請し、大蔵山の麓に祀ったことを創祀とする。宇和地区の総鎮守であり、領主の橘氏・西園寺氏、宇和島藩主・伊達氏からの崇敬も篤かった。
| 正式名称 | 三島神社〔みしまじんじゃ〕 |
|---|---|
| 御祭神 | 大山積神 別雷神 高龗神 〈相殿〉伊邪那岐命 豊受姫命 市杵島姫命 大物主命 少彦名命 速玉男命 |
| 社格等 | 旧県社 |
| 鎮座地 | 愛媛県西予市神領104 [Mapion|googlemap] |

御朱印


(1)平成20年拝受の御朱印。宮司さんが不在で、ご家族が対応してくださったため、通常の御朱印とは違っている。中央の朱印は「大蔵山社務所之印章」、下は「宮司之印」。
(2)平成21年拝受の御朱印。朱印は「縣社三島神社」。
大蔵山三島神社について

御祭神
■大山積大神
■別雷大神
■高龗大神
相殿神
■伊邪那岐命
■豊受姫命
■市杵島姫命
■大物主命
■少彦名命
■速玉男命
『宇和町誌』等によれば、明治42年(1909)三柱・神明・厳島・金刀比羅・鷺・住吉・龍・篠山の各社を合祀したという。相殿に祀られているのは、これらの御祭神ではないかと思われる。
御由緒
三島神社は、社伝によれば承平6年(936)伊予の押領使である越智好方が藤原純友征討に際し、大三島の大山祇神社より御分霊を勧請したことを創祀とする。「大山積大神」を神船に奉戴して明浜町俵津を経由し、宇和郷の中心である大蔵山の山麓に祀り、大蔵山三島大明神と号したという。
天慶年間(938~47)橘遠保は純友追討の功により宇和郡を与えられ、当社を氏神とした。
嘉禎2年(1236)西園寺実氏が宇和郡を得て荘園とすると、当社を産土神とした。以来、伊予西園寺氏が氏神として崇敬し、社領や宝物の寄進、社殿の造営を行った。
応安2年(1369)西園寺氏の家臣・宇都宮某が大般若経を書写して奉納。天文22年(1553)西園寺実充と家臣の多田直綱が阿弥陀如来像を本地仏として施入した。永禄12年(1569)には西園寺公次と執事の宇都宮貴綱が金幣を奉納した。この金幣は現存し、愛媛県の有形文化財に指定されている。
戦国時代には衰微したが、江戸時代になると、当地が宇和地方の中心として繁栄していたことから宇和島藩主伊達氏の崇敬を受けた。
元和年間(1615~24)宇和島藩主・伊達秀宗が領内を巡視した際、当社の馬場が広い由来を聞き、永代免租地として寄進。また寛永10年(1633)には田5畝を寄進した。
宝永4年(1707)日振島の庄屋・清家久左衛門が楼門を造営し、随神像2躯を施入した。寛延3年(1750)別当・神久寺宜範、本願庄屋・島井半兵衛、氏子16ヶ村により本殿が再建された。安永元年(1772)拝殿を再建。さらに弘化3年(1846)本殿・幣殿・拝殿を再興した。
明治4年(1871)郷社に列格。
明治42年(1909)三柱神社・神明神社・厳島神社・金刀比羅神社・鷺神社・住吉神社・龍神社・篠山神社を合祀した。明治44年(1911)には境内末社・四柱神社に神明神社・金刀比羅神社・山乃神社を合祀し、明治神社と改称。
昭和10年(1935)県社に昇格した。
写真帖

肱川のほとりに建つ一の鳥居。手前の石灯籠には「征露記念」「寄付者」「氏子内出征軍人」の文字が刻まれている。

境内入口に建つ二の鳥居。

厳島神社。二の鳥居右側の放生池の中に鎮座する。この近くに末社の明治神社があるようなのだが、参拝時には気がつかなかった。

社号標。「縣社三島神社」

三の鳥居。

手水舎。

随神門。その先に石段が続く。

石段の上には注連柱が建っている。

石段を上りきると、正面に拝殿が建っている。

拝殿、斜め前から。入母屋造、銅板葺の重厚な建築。

拝殿前の狛犬。

社殿には見事な彫刻が施されている。拝殿正面、蟇股の鼠の彫刻。

拝殿の扁額「三嶋宮」。

本殿、三間社流造、銅板葺、随所に彫刻が施された豪壮な建築。

本殿脇障子の彫刻、キリンではないかと思われる。

境内社。詳細は不明。
メモ

初めての参拝は平成21年夏。残念ながら宮司さんは不在だったのだが、お母様と思われるご婦人が「御朱印の判がわからないけれど、それでよければ」と対応してくださった。
とても有難い対応だったのだが、やはり正式な御朱印をいただきたいという思いは断ち切りがたく、確実を期して翌平成22年の正月に再度参拝、無事に宮司さんから御朱印をいただくことができた。
大蔵山三島神社の概要
| 名称 | 三島神社 |
|---|---|
| 通称 | 大蔵山三島神社 |
| 御祭神 | 大山積大神〔おおやまづみのおおかみ〕 別雷大神〔わけいかづちのおおかみ〕 高龗大神〔たかおかみのおおかみ〕 〈相殿〉 伊邪那岐命〔いざなぎのみこと〕 豊受姫命〔とようけひめのみこと〕 市杵島姫命〔いちきしまひめのみこと〕 大物主命〔おおものぬしのみこと〕 少彦名命〔すくなひこなのみこと〕 速玉男命〔はやたまのおのみこと〕 |
| 鎮座地 | 愛媛県西予市神領104番地 |
| 創建年代 | 承平6年(936) |
| 社格等 | 旧県社 |
| 例祭 | 10月21日・22日 |
| 神事・行事 | 1月1日/歳旦祭 2月17日/祈年祭 7月31日/夏越祭(ワヌケ) 6月30日/大祓式 11月23日/新穀感謝祭・秋季講社大祭 |
| 文化財 | 〈県有形文化財〉金幣 |
交通アクセス
□JR予讃線「卯之町駅」より徒歩約14分。
参考文献
・三島神社由緒書・境内掲示
・『明治神社誌料』明治神社誌料編纂所(明治45年)
・『東宇和郡沿革史』西園寺源透(昭和9年)
・『宇和町誌』宇和町誌編纂委員会(昭和51年)
・日本歴史地名大系『愛媛県の地名』
・『平成「祭」データ』
・愛媛県神社庁公式サイト
・Wikipedia

