慶長5年(1600)蒲田村から新宿村が分村した際、蒲田村の八幡社(現在の薭田神社)に祀られていた三体の神像の内、春日の神像を遷し祀り、村の鎮守としたことに始まる。元は新宿八幡神社と通称されたが、昭和24年(1949)蒲田八幡神社と改めた。現在の社殿は昭和33年(1958)に再建されたもので、本殿は鉄筋コンクリート造の八幡造である。
正式名称 | 八幡神社〔はちまんじんじゃ〕 |
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通称 | 蒲田八幡神社〔かまた はちまんじんじゃ〕 |
御祭神 | 誉田別命 |
社格等 | 旧村社 |
鎮座地 | 御鎮座地の住所 [Mapion|googlemap] |
公式サイト | http://kamatahachiman.org/ |
御朱印
(1)平成17年拝受の御朱印。朱印は「蒲田八幡神社」。
(2)平成28年拝受の御朱印。朱印は「蒲田八幡神社」だが、新しいものになっている。
御由緒
荏原郡新宿村(蒲田新宿村)の鎮守で、別当は隣接する日蓮宗の妙安寺であった。戦前は新宿八幡神社〔しんしゅく はちまんじんじゃ〕と通称されていた。境内に小円墳があったことなどから、古くより聖地として祭祀が行われていた場所とも考えられている。
神社の創建は蒲田村(後に北蒲田村と改称)から新宿村が分村した際、蒲田村の八幡社(現在の薭田神社)から御分霊を勧請し、村の鎮守としたことによる。その時期は慶長年間(1596~1615)と伝えられるが、平安末期から鎌倉初期という説もある。当社ではさまざまな事情から分村を慶長5年(1600)と推測し、平成12年(2000)に御鎮座400年祭を斎行した。
蒲田村の八幡社(薭田神社)には行基作と伝えられる天照大神・八幡・春日の三体の御神像が祀られていたが、このうち春日の像を遷し祀ったところ、霊験あらたかであったという。
『新編武蔵風土記稿』には、当社境内の古塚について、北蒲田村の栄林寺(薭田神社の旧別当)には春日の神像の神霊あらたかで信仰のない村人に祟りがたびたびあったため、恐れてここに埋めたという伝承があることを紹介している。
明治の神仏分離の後、春日の御神像は妙安寺に遷されたが、第二次大戦の空襲により焼失した。
昭和20年(1945)戦災により社殿焼失、同33年(1958)現在の社殿が再建された。また同24年(1949)には通称を新宿八幡神社から蒲田八幡神社に改めた。
写真帖
メモ
現在の社殿は鉄筋コンクリートの権現造だが、本殿部分は八幡造になっている。
末社の満願火伏稲荷は、社殿が昭和20年の戦災を免れたことから名付けられたという。当時の社殿は、その後再建された現在の社殿の中に納められ、大切に保存されているそうである。
蒲田八幡神社の概要
名称 | 八幡神社 |
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通称 | 蒲田八幡神社 |
旧称 | 八幡社 新宿八幡神社 |
御祭神 | 誉田別命〔ほんだわけのみこと〕 |
鎮座地 | 東京都大田区蒲田四丁目18番18号 |
創建年代 | 慶長5年(1600) |
社格等 | 旧村社 |
例祭 | 8月8日に近い土・日曜日 |
神事・行事 | 1月1日/歳旦祭 1月2日/氏子新年祈願祭 2月初午の日/初午祭 2月17日/祈年祭 5月27日/境内末社天祖神社例祭 6月28日/夏越大祓 11月22日/新嘗祭 12月27日/年越大祓 |
交通アクセス
□京浜急行線「京急蒲田駅」より徒歩約2分
□JR京浜東北線・東急多摩川線・池上線「蒲田駅」より徒歩約15分