平塚神社 | 東京都北区

平塚神社

正式名称 平塚神社〔ひらつかじんじゃ〕
御祭神 源義家 源義綱 源義光 豊島近義
社格等 旧郷社
鎮座地 東京都北区上中里1-47-1 [Mapion|googlemap]
公式サイト http://hiratsuka-jinja.or.jp/

【由緒概要】
平塚神社は元永年間(1118~20)の創建と伝えられる。平塚城主・豊島近義が城の鎮護として源義家から拝領した鎧を城内の清浄地に埋め、塚を築いた。さらに義家・義綱・義光兄弟の遺風を追慕し、武運を祈って社を建立し、三卿の像を安置した。以来、平塚三所大明神として尊崇された。江戸時代、山川検校城官によって再興され、徳川家光より朱印地50石を賜った。

目次

平塚神社の御朱印

  • 平塚神社の御朱印

    (1)

(1)平成18年拝受の御朱印。朱印は「平塚神社之印」。

平塚神社について

名称 平塚神社
旧称 平塚明神社
御祭神 八幡太郎源義家命〔はちまんたろう みなもとのよしいえのみこと〕
賀茂次郎源義綱命〔かもじろう みなもとのよしつなのみこと〕
新羅三郎源義光命〔しんらさぶろう みなもとのよしみつのみこと〕
鎮座地 東京都北区上中里一丁目47番1号
創建年代 元永年間(1118~20)
社格等 旧郷社
例祭 9月14日・15日
神事・行事 1月1日/歳旦祭
1月15日/小祭
2月3日/節分祭
2月初午の日/初午祭
5月15日/中祭
6月30日/大祓
8月12日/御霊なごめ祭
11月23日/新嘗祭
12月31日/大祓

御由緒

平塚神社は源義家とその弟である源義綱・源義光を祀る。源義家は石清水八幡宮で元服したことから八幡太郎の名で知られ、義綱は賀茂社で元服したことから賀茂次郎、義光は近江の新羅明神(三井寺新羅善神堂)で元服したことから新羅三郎と称される。

社伝によれば、前九年の役からの凱旋の途中、源義家と義綱は平塚城に逗留し、豊島氏の歓待を受けた。さらに後三年の役の後、義家は義光とともに再び平塚城に逗留したが、城主・豊島近義のひとかたならぬもてなしに感謝して鎧一領と守り本尊の十一面観音像を贈った。近義は深くこれを崇めて家宝とした。

元永年間(1118~20)近義はこの鎧を城内の清浄の地に埋め、その上に塚を築いて城の鎮守とした。この塚は具足塚(現在の甲冑塚)と呼ばれ、またあまり高くなかったことから平塚とも呼ばれた。さらに義家・義綱・義光の遺風の追慕と武運の祈願のため、三人が滞在した場所に社を建て、三人の彫像を納め、平塚三所大明神として尊崇した。

以来、平塚城鎮護の神として豊島氏の崇敬を受けた。しかし、文明10年(1478)時の城主・豊島泰経・泰明兄弟が太田道灌との戦いに敗れて豊島氏が没落すると、当社も衰微するに至った。

江戸時代になり、平塚の里に生まれた山川城官は平塚明神に立身出世を祈願して江戸に出たところ、宿願成就して検校となり、徳川家光に近侍するようになった。さらに、家光が病に倒れたとき、城官が平塚明神に祈願するとたちまち平癒した。城官はその神恩に感謝し、寛永11年(1634)社殿を修復した。また、近くにあった安楽寺を再興して当社の別当とした。

寛永17年(1640)家光が鷹狩りの途中に当社に立ち寄り、当社再興の由来を聞いた。これに感じた家光は、当社に社領50石を寄進するとともに城官には知行200石を与えた。そして安楽寺には平塚山城官寺安楽院の三号を賜ったという。

以来、この地方の大社となり、江戸に在住する各藩の大名などで崇敬するものが多かった。元禄14年(1701)には五代将軍・綱吉の生母・桂昌院が参拝、八代将軍・吉宗が立ち寄ったこともあるという。

明治5年(1872)村社に列格、大正13年(1924)郷社に昇格した。

写真帖

  • 社前風景

    社前風景

  • 一の鳥居

    一の鳥居

  • 境内社

    境内社

  • 二の鳥居

    二の鳥居

  • 神楽殿

    神楽殿

  • 拝殿

    拝殿

  • 本殿

    本殿

メモ

本郷通りから200mほどの長い参道は途中まで駐車場となっている。それを過ぎると次第に神域らしいたたずまいとなり、木造鳥居の先に一見仏堂を思わせる瓦葺き寄棟造の拝殿が建っている。神社で寄棟造は珍しいが、『江戸名所図会』にも現在と同じような寄棟造の社殿が描かれており、古くからの伝統なのであろう。

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