名称 | 綾松山 洞林院 白峯寺 |
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御本尊 | 千手観世音菩薩 |
所在地 | 香川県坂出市青海町2635 [Mapion|googlemap] |
公式サイト | http://www.shiromineji.com/ |
【本尊真言】
おん ばざら たらま きりく
【御詠歌】
霜寒く露白妙の寺のうち 御名を称ふる法の声々
【略縁起】
瀬戸内の名称・五色台の白峯の中腹にある。寺伝によれば弘仁6年(815)弘法大師が白峯の山頂に如意宝珠を埋め、衆生救済を祈願して堂宇を建立したという。後に智証大師が白峯大権現の託宣を受け、霊木で千手観音を刻んで本尊とした。長寛2年(1164)讃岐に流されていた崇徳上皇が崩御されると、その御陵が営まれた。歴代天皇や領主の崇敬篤く、後小松天皇は上皇の御霊を祀る法華堂に「頓証寺殿」の勅額を奉納した。
白峯寺の納経(御朱印)
(1)平成元年拝受の納経。揮毫は「千手尊」。中央の宝印は「尽十方」。右上の印は「第八十一番」、左下は「白峯寺」。
(2)平成19年拝受の納経。揮毫・朱印ともに平成元年のものと同じ。
江戸時代の納経
(1)天保11年(1840)の納経。版木押しで「奉納経」「本堂千手院宝前」「崇徳天皇御廟所」「讃州白峯寺」「政所」。中央の宝印は勅願所であることを示す十六八重菊の御紋。右上の印は「第八十一番」、左下は「綾松山白峰寺洞林院」。
(2)天保12年(1841)の納経。版木・朱印ともに天保11年のものと同じ。
明治時代の納経
(1)明治38年(1905)の納経。版木押しで「奉納経」「本尊千手大悲閣」「讃岐国 白峯寺」。中心の宝印は火炎宝珠の中が判読できない。上の印は第八十一番」、下は「綾松山白峰寺洞林院」。
白峯寺について
山号 | 綾松山(りょうしょうざん) |
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寺号 | 白峯寺(しろみねじ) |
院号 | 洞林院(どうりんいん) |
御本尊 | 千手観世音菩薩 |
所在地 | 香川県坂出市青海町2635番地 |
創建年代 | 弘仁6年(815) |
開山 | 弘法大師・智証大師 |
宗派等 | 真言宗御室派 別格本山 |
文化財 | 〈重文〉十三重塔 木造頓證寺勅額 〈史跡〉讃岐遍路道(根香寺道) 〈県有形文化財〉笠塔婆 五重塔 阿弥陀堂 客殿 木造吉祥天立像 石灯籠 |
覚え書き
瀬戸内の景勝地・五色台の白峰の山腹にある。崇徳上皇の御陵・御廟所があり、上皇ゆかりの寺として知られる。西行法師が御陵を詣で、上皇の御霊と対話した話は謡曲ともなり、上田秋成の『雨月物語』などにも取り上げられた。
開基は弘法大師と伝わる。弘仁6年(815)当地を訪れた大師は、白峰に如意宝珠を埋めて閼伽井を掘り、衆生済度を祈願して堂宇を建立したという。
貞観2年(860)瀬戸内海の海上に流木が現れ、光を放ち、四方に芳香を漂わせた。当時、唐から帰朝して金倉寺に止住していた智証大師は、国司の要請を受け、光に導かれて白峰へ登った。すると白髪の老翁が現れて白峰の地主神であると名乗り、件の流木は補陀洛の香木であること、この地が仏法有縁の霊地であり、寺を建立して仏法興隆を計るべきことを告げた。そこで智証大師は流木を引き上げて千手観音を刻み、寺を建立した。
長寛2年(1164)讃岐に流されていた崇徳上皇が崩御すると、白峰の稚児嶽上で荼毘に付され、ここに御陵が営まれた。
その後、都に怪異が続き、上皇の祟りとされたため、歴代天皇をはじめ公卿・武将が深く崇敬して法楽を捧げ、寺領や宝物を寄進して慰霊の誠を尽くした。そのため最盛期は21坊を数えるほど興隆したという。火災や兵火に遭うこともたびたびであったが、領主の生駒氏・松平氏らによって再建された。
境内の頓証寺殿は崇徳上皇の御廟所で、元は法華三昧堂と称した。建久2年(1191)上皇の近習であった遠江阿闍梨章実が府中鼓ヶ岡の木丸殿(上皇の行在所)を移し、上皇の自画像を祀ったことに始まる。応永21年(1414)後小松天皇が「頓證寺殿」の扁額を奉納したことから頓証寺殿と称するようになった。随身門は、この勅額を掲げたことから勅額門と称される。御所を模して、拝殿の前には桜と橘が植えられている。奥殿は三棟からなり、中央に崇徳上皇、右に十一面観音、左に相模坊を祀る。
明治2年(1869)明治天皇の勅命により、崇徳上皇の御霊は京都の白峯神宮に遷され、頓証寺殿は廃された。建物はそのまま放置されていたが、同11年(1878)愛媛県令から内務部への請願により(当時、香川県は愛媛県の一部になっていた)、金刀比羅宮の境外摂社とされ、正殿に崇徳上皇、本地堂に待賢門院(崇徳上皇の生母)、相模坊堂に大山祇神が祀られることとなった。しかし同31年(1998)金刀比羅宮の境内に遷座することとなり、頓証寺殿は元の仏堂に復して現在に至る。なお、金刀比羅宮に遷された御霊は大正2年(1913)に新築された同宮の摂社・白峰神社に祀られている。