寛治元年(1087)当地に住む篤信家・山下久七が伊勢神宮より御分霊を勧請したことに始まると伝えられる。永長元年(1096)村人と相議り、村の産土神として祀るようになったという。現在の拝殿は天保2年(1831)、本殿と幣殿は明治21年(1888)に建てられたものである。
正式名称 | 天祖神社〔てんそじんじゃ〕 |
---|---|
通称 | 高円寺天祖神社〔こうえんじ てんそじんじゃ〕 |
御祭神 | 天照皇大御神 |
社格等 | 旧村社 |
鎮座地 | 東京都杉並区高円寺南1-16-19 [Mapion|googlemap] |
御朱印
(1)平成17年拝受の御朱印。中央の朱印は「神璽」。下に「天祖神社」、右に「高円寺鎮守」「天祖神社」。
(2)平成28年拝受の御朱印。中央の朱印は「神璽」。下に「天祖神社」、右に「高円寺通鎮守」「天祖神社」。
御由緒
高円寺氷川神社とともに高円寺村の鎮守。江戸時代以前は神明社と称し、別当は真言宗の日王山長仙寺(高円寺南3)であった。
高円寺村はもともと小沢村と称していた。徳川家光が鷹狩りに訪れたとき、たびたび高円寺で休息したため、高円寺村と称するようになり、小沢は字の名としてのみ残った。当社はその字小沢に鎮座する。
社伝によれば寛治元年(1087)の創建とされる。この地に敬神の念の篤い山下久七という者が住んでいた。日頃より深く伊勢神宮を信仰していたが、ある夜「汝等、吾を敬すること甚だ深し。汝、吾を近く斎らば家運繁栄を守るべし」との夢告を受けた。
これを聞いて大いに喜んだ久七は、直ちに伊勢神宮に参拝して御分霊をいただき、社殿を建立して奉斎した。そして永長元年(1096)村人と協議の上、村の鎮守としたという。
明治初年、天祖神社と改称。現在の拝殿は天保2年(1831)、本殿と幣殿は明治21年(1888)に造営されたものである。
大正12年(1923)の関東大震災の後、氏子区域内に居住者が急増。これを契機として、崇敬者有志が協議し、大正15年(1926)社殿の大修築を行った。さらに境内諸設備を整備し、昭和2年(1927)村社に昇格した。
境内末社の清姫稲荷神社は秩父宮邸に祀られていたが、昭和11年(1936)当社境内に遷座したものという。また、高円寺南1-30-15には境外末社で『新編武蔵風土記稿』にも見える田中稲荷神社が鎮座している。
写真帖
メモ
東京メトロ丸ノ内線の東高円寺駅から徒歩3分ほどの街中にある。広い境内ではないが、緑の木々を背景に江戸・明治の社殿が建ち、村の鎮守の風情を漂わせている。
高円寺天祖神社の概要
名称 | 天祖神社 |
---|---|
通称 | 高円寺天祖神社 |
旧称 | 神明社 |
御祭神 | 天照皇大御神〔あまてらすおおみかみ〕 |
鎮座地 | 東京都杉並区高円寺南一丁目16番19号 |
創建年代 | 寛治元年(1087) |
社格等 | 旧村社 |
例祭 | 9月16日 |
神事・行事 | 1月15日/新年祭 3月上午の日/初午祭 6月30日/大祓式 11月23日/庚申堂祭 12月30日/大祓式 |
交通アクセス
□東京メトロ丸ノ内線「東高円寺駅」より徒歩約3分
□JR中央線「高円寺駅」より徒歩約14分
□JR中央線・東京メトロ東西線「中野駅」より徒歩約15分