名称 | 一カ山 毘盧遮那院 仏木寺(※山号の「カ」は王偏に「果」) |
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御本尊 | 大日如来 |
所在地 | 愛媛県宇和島市三間町則1683 [Mapion|googlemap] |
【本尊真言】
おん あびらうんけん ばざらだどばん
【御詠歌】
草も木も仏になれる仏木寺 なお頼もしき鬼畜人天
【略縁起】
弘法大師がこの地を巡っている時、牛を引いた老人に出会った。老人に勧められて牛の背に乗り、しばらく進んでいくと楠の大樹に一箇の宝珠がかかっていた。よく見ると、唐から帰国する際、仏法有縁の地を求めて三鈷とともに投じた宝珠であった。そこで、楠で大日如来の像を刻んで眉間に宝珠を納め、これを本尊として一寺を建立した。牛馬の守護仏として知られ、近年はペットの無病息災や供養を祈る人も多いという。
仏木寺の納経(御朱印)
(1)平成元年拝受の納経。揮毫は金剛界大日如来の種字「バン」に「大日如来」。中央の宝印は蓮台上の火炎宝珠に梵字「バン」。右上の印は「四十二番」、左下は「佛木密寺」。
(2)平成19年拝受の納経。揮毫・朱印ともに平成元年のものと同じ。
江戸時代の納経
(1)天保11年(1840)の納経。揮毫は「奉納経」「本尊大日如来」「一カ山 佛木寺(※「カ」は王偏に「果」)」。中央の宝印は勅願所であることを示す十六八重菊の御紋。右上の印は「四十二番」、左下は「佛木密寺」。
(2)天保12年(1841)の納経。揮毫は「奉納」「本尊大日如来」「豫州一カ山」「佛木寺」。朱印は天保11年のものと同じ。
明治時代の納経
(1)明治38年の納経。揮毫は「奉納経」「本尊大日如来」「一カ山」「仏木寺」。中央の宝印は蓮台上の火炎宝珠に大日如来の種字「バン」。右上の印は「四十二番」、左下は「佛木密寺」。
仏木寺について
山号 | 一カ山(いっかざん)※「カ」は王偏に「果」 |
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寺号 | 仏木寺(ぶつもくじ) |
院号 | 毘盧遮那院(びるしゃないん) |
御本尊 | 大日如来 |
所在地 | 愛媛県宇和島市三間町則1683番地 |
創建年代 | 大同2年(807) |
開山 | 弘法大師 |
宗派等 | 真言宗御室派 |
文化財 | 〈県有形文化財〉木造大日如来坐像 木造弘法大師坐像 |
備考 | 南予七福神(大黒天) |
覚え書き
寺伝によれば、弘法大師が当地を巡錫していたとき、牛を引いた一人の老人に出会った。老人に勧められて牛の背に乗せてもらい、しばらく進むと楠木の大木があって、その枝で一箇の宝珠が輝いていた。それは、仏法有縁の地を求め、唐の地から三鈷とともに投じた宝珠であった。それを見た大師はこの地が仏法流布の霊地であることを悟り、その楠木で大日如来の像を刻んで眉間に宝珠を納め、これを本尊として一寺を建立したという。山号・寺号はその縁起に因む。
寺宝の草寺心経・華厳経は大師の直筆と伝えられる。また、大師堂に安置されている大師像は正和4年(1315)の銘があり、胎内銘のある大師像としては日本最古のものとのことである。
本尊は牛馬の守護仏としても知られ、境内には家畜堂がある。近年はペットの無病息災や供養のために参拝する人も多いとのことである。また土用の丑の日に行われる瓜封じも霊験あらたかなことで知られる。
奥の院は歯長峠の送迎庵見送大師である。