朝日神社(六本木)

朝日神社拝殿

朝日神社の創建年代は不詳だが、天慶年間(940)に市杵嶋姫大神(弁財天)を祀ったことに始まると伝えられる。後に織田信長の室・清心尼(朝日姫)が長者ヶ丸(青山のあたり)で見つけた稲荷大神の御神像を合わせ祀り、日ヶ窪稲荷と称するようになった。明和年間(1764~72)に朝日稲荷、明治28年(1895)に朝日神社と改称した。
港区の神社

正式名称 朝日神社〔あさひじんじゃ〕
御祭神 倉稲魂大神 市杵嶋姫大神 大国主大神 大山祇大神 北野天神
社格等 旧無格社
鎮座地 東京都港区六本木6-7-14 [Mapion | googlemap]
公式サイト http://www.asahi-jinjya.com/
東都神社御朱印集
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御朱印

  • 朝日神社の御朱印

    (1)

  • 朝日神社の御朱印

    (2)

  • 朝日神社ほおずき市の御朱印

    (3)

(1)平成17年の御朱印。揮毫・朱印ともに「朝日神社」。

(2)平成30年の御朱印。揮毫・朱印ともに平成17年のものと同じ「朝日神社」。

(3)平成30年拝受、ほおずき市の御朱印。右下に「ほおずき市」の印。

昔の御朱印

  • 朝日神社の御朱印

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  • 朝日神社大黒天の御朱印

    (2)

(1)昭和10年の御朱印。上の朱印は「朝日神社」で、現在のものと同じようである。下は麻布稲荷七福神の大黒天に因む打ち出の小槌と社頭風景・神狐・梅鉢の神紋と「北日ヶ窪 朝日神社」「麻布稲荷七福神」。

(2)昭和10年、麻布稲荷七福神(港七福神の前身)大黒天の御朱印。朱印は大黒天の御神影だが、美豆良を結った大国主命の姿をしている。右上は「麻布稲荷七福神」、左下は「朝日稲荷」。

御由緒

朝日神社鳥居

御祭神

■倉稲魂大神
■市杵島姫大神
■大国主大神
■大山祇大神
■北野天神

上記は神社の公式サイトや社頭掲示、東京都神社庁の公式サイトなどに記載されているものである。『平成「祭」データ』では倉稲魂命を主祭神とし、菅原道真・大国主神・大山祇神を配祀神、市杵島姫命は境内社・弁財天社の御祭神とする。神社明細帳では宇迦之御魂神・厳島大神・天満宮・秋葉大神・大国主大神の五柱となっている。

由緒(歴史)

朝日神社切絵図

麻布絵図(部分)〔国会図書館デジタルコレクション〕

朝日神社は、北日ヶ窪町の鎮守。社伝によれば天慶年間(940)の創建で、市杵島姫大神(弁財天)を土地の鎮守として祀ったことに始まるという。後に専称寺(元麻布3、浄土宗)の清心尼が稲荷大神を合わせ祀ったと伝えられる。

筒井順慶の姪で織田信長の侍女となった朝日姫は、剃髪して増上寺第16世深誉上人の弟子となった。一向山専称寺の開基・三光院清心尼である。

ある時、清心尼が渋谷から長者ヶ丸(青山あたり)を通りかかったとき、草むらで稲荷の神像と観世音菩薩の像を見つけた。そこで観音像は専称寺に納め(朝日観音堂)、稲荷神像は当社に合祀。以来、日ヶ窪稲荷と称されるようになったという。同様の縁起は専称寺にも伝わっている。

江戸時代は麻布氷川神社の別当・冥松山徳乗院(廃寺、真言宗)が兼務していた。明和年間(1764~72)朝日神社と改称したとされる。『江戸砂子』の麻布・芋洗坂の項に「日ヶ窪より六本木へ上る坂なり。坂下に稲荷の社あり。麻布氷川の持也」とある。嘉永4年(1851)の麻布絵図には「朝日イナリ」が見える。

明治初年には稲荷神社を正式名称とした。さらに明治28年(1895)朝日神社と改めた。大正12年(1923)の関東大震災、昭和20年(1945)の戦災で社殿等を焼失、昭和29年(1954)に再建した。さらに平成5年(1993)現在の鉄筋コンクリート造の社殿及び社務所・参集殿が造営された。

写真帖

  • 朝日神社鳥居

    鳥居

  • 朝日神社参道

    参道

  • 朝日神社手水舎

    手水舎

  • 朝日神社境内社

    境内社

  • 朝日神社拝殿

    拝殿

  • 朝日神社社号額

    社号額

  • 朝日神社本殿

    本殿

ほおずき市

  • 朝日神社ほおずき市(鳥居)

    ほおずき市(鳥居)

  • 朝日神社ほおずき市(参道)

    ほおずき市(参道)

メモ

六本木ヒルズにほど近い街中の小さなお社。六本木交差点から芋洗い坂を下っていくと、右手に石の鳥居が建っている。気をつけていなければ、通り過ぎそうになる。マンションを兼ねた社務所脇の参道を進むと、奥に鉄筋コンクリート造の小さな社殿がある。『麻布区史』を見るとかつては流造の社殿だったようだが、現在は神明造である。

都会の真ん中の小さな神社だが、御田植神事や縁日、ほおずき市などさまざまな行事を行っている。特にほおずき市では限定御朱印が授与されるとのことだったので、平成30年6月、雨の中ではあったが参拝した。宮崎県日之影町名産の色鮮やかなほおずきが参道の両側にびっしりと並べられていた。サイズもなかなかの大きさ。境内では日之影町の物産展なども行われていた。

朝日神社の概要

名称 朝日神社
旧称 朝日稲荷 日ヶ窪稲荷
御祭神 倉稲魂大神〔うかのみたまのおおかみ〕
市杵嶋姫大神〔いちきしまひめのおおかみ〕
〈相殿〉
大国主大神〔おおくにぬしのおおかみ〕
大山祇大神〔おおやまづみのおおかみ〕
北野天神〔きたのてんじん〕
鎮座地 東京都港区六本木六丁目7番14号
創建年代 天慶年間(940)
社格等 旧無格社
例祭 9月第3日曜日
神事・行事 1月1日/歳旦祭
2月初午の日/初午祭
6月30日/大祓(夏越の祓)
11月23日/新嘗祭
12月31日/大祓(年越の祓)

交通アクセス

□六本木駅(日比谷線)より徒歩1分
□六本木駅(都営大江戸線)より徒歩2分
□麻布十番(南北線・都営大江戸線)より徒歩10分
□渋谷駅(JR)よりバス
■都バス01新橋駅前行「六本木駅前」下車徒歩3分
□新橋駅(JR)よりバス
■都バス01渋谷駅前行「六本木駅前」下車徒歩3分

港区の神社
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