芝大神宮

芝大神宮

芝大神宮は、寛弘2年(1005)飯倉山(現在の芝公園、東京タワーのあたり)に創建されたと伝えられる。一説には三田の元神明宮が旧地ともいう。慶長年間(1596~1615)現社地に遷座した。源頼朝が社領を寄進したと伝えられ、徳川将軍家も社領の寄進や社殿の造営などを行った。また、江戸の庶民の信仰も篤く、門前・境内は江戸有数の盛り場として賑わった。
港区の神社

正式名称 芝大神宮〔しばだいじんぐう〕
御祭神 天照皇大御神 豊受大御神 〈相殿〉源頼朝 徳川家康 菅原道真
社格等 旧府社 元准勅祭社
鎮座地 東京都港区芝大門1-12-7 [Mapion|googlemap]
巡拝等 東京十社
公式サイト http://www.shibadaijingu.com/
東都神社御朱印集
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御朱印

  • 芝大神宮の御朱印

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  • 芝大神宮の御朱印

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  • 芝大神宮の御朱印

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(1)平成17年に拝受した御朱印。中央の朱印は「芝大神宮」、右上に「芝神明」、右下に「元准勅祭神社十社之内」。

(2)平成26年拝受の御朱印。中央の朱印は「芝大神宮」、右上は「芝神明」、右下は「元准勅祭十社之内」。右上と右下の印は新調されている。中央の朱印も新しくなっているかも知れない。

(3)平成28年、例大祭(だらだら祭り)で拝受した御朱印。左上に「太良太良まつり」の印が入っている。

昔の御朱印

  • 芝大神宮の御朱印

昭和8年頃の御朱印。中央上の朱印は「芝大神宮」、下は「芝大神宮社務所印」、右上は「東京府社」。

御由緒

古くは神明宮と称し、鎮座地を冠して飯倉神明、日比谷神明、芝神明などと呼ばれた。

寛弘2年(1005)飯倉山(現在の芝公園丸山、東京タワーのあたり)に伊勢の内宮・外宮を奉斎したことを起源とする。慶長年間(1596~1615)増上寺の芝移転に伴い、現社地に遷座した。

一説に三田小山町(三田一丁目)の元神明宮が旧地である、あるいは天正年間(1573~92)に元神明宮から飯倉山に遷されたともされる。

源頼朝が宝剣と神領1,300貫余を寄進したのをはじめ、歴代の武将の崇敬を受けた。建武4年(1337)には足利直義が戦勝祈願を行わせた。徳川将軍家も朱印領15石を寄進、社殿の造営、祈願などを行ったという。

芝神明の境内・門前は江戸でも有数の盛り場で、勧進相撲や宮芝居、富興業が行われ、料亭や水茶屋、土弓場が並んでいた。宮芝居は湯島天神市谷八幡とともに宮芝居三座に数えられていた。また、文化2年(1805)の相撲興業の際に鳶頭と力士の間で起こった乱闘騒ぎは「め組の喧嘩」として知られ、歌舞伎や講談の演目ともなった。

明治元年(1868)准勅祭社に列する。同5年(1872)府社に列格し、現社名に改める。

同9年(1876)火災で焼失、翌10年(1877)再建される。大正12年(1823)の関東大震災で被災、昭和13年(1938)再建が完了したものの、同20年(1945)戦災により烏有に帰した。現在の社殿は昭和39年(1964)に落成した。また、かつては境内に多数の末社があったが、現在は本殿に合祀されている。

9月の祭礼は、16日の例大祭をはさみ、11日から21日まで10日間にわたって行われることから、古くより「だらだら祭り」と称される。また、境内や周辺で生姜が売られたことから「生姜祭」の名もある。

写真帖

  • 鳥居

    鳥居

  • 生姜塚

    生姜塚

  • 貯金塚

    貯金塚

  • 力石

    力石

  • 拝殿

    拝殿

  • 本殿

    本殿

メモ

江戸時代には広大な境内を誇ったようで、その様子は『江戸名所図会』などに描かれているが、現在ではすっかり狭くなり、往事の雰囲気を偲ぶことはできない。とはいえ、参道正面の大きな鳥居と石段の上に聳える神明造りの社殿は、周囲のビルに負けない存在感を保っている。

芝大神宮の概要

名称 芝大神宮
旧称 芝神明宮 飯倉神明宮 日比谷神明 芝神明
御祭神 天照皇大御神〔あまてらすすめおおみかみ〕
豊受大御神〔とようけおおみかみ〕
〈相殿〉
源頼朝〔みなもとのよりとも〕
徳川家康〔とくがわいえやす〕
菅原道真〔すがわらのみちざね〕
〈合祀〉
大国主命 事代主命 倉稲魂命 保食神 伊弉冉命 建御名方命 大綿津見命 須佐之男命 大物主命 木花咲耶姫命 手力男命 少彦名命 品陀和気命 天児屋根命 市杵島姫命
鎮座地 東京都港区芝大門一丁目12番7号
創建年代 寛弘2年(1005)
社格等 旧府社 元准勅祭社
例祭 9月16日(だらだら祭・生姜祭)
※9月11~21日の11日間にわたって諸行事が行われる
神事・行事 1月1日/元旦祭
2月節分/節分祭
3月20日/祈年祭
3月春分/春季皇霊祭
4月6日/就学報告祭
5月5日/児童福祉祭
6月30日/大祓式(夏越)
9月秋分/秋季皇霊祭
10月17日/神嘗祭・貯金祭
11月23日/新嘗祭
12月31日/大祓式(歳越)
巡拝 東京十社

交通アクセス

□大門駅(浅草線・大江戸線)より徒歩1分
□御成門駅(三田線)より徒歩5分
□浜松町駅(JR・東京モノレール)より徒歩5分

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