福島稲荷神社は、永延元年(987)安倍晴明が奥州に下向した際、日頃尊崇する信太明神を勧請し、杉妻荘の鎮守として祀ったと伝えられる。ただし現在の神社の由緒では伊勢神宮の御祭神である豊受比売大神を勧請したとしている。江戸時代には福島城下の総鎮守として歴代藩主が深く崇敬した。
正式名称 | 福島稲荷神社〔ふくしまいなりじんじゃ〕 |
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御祭神 | 豊受比売命 〈相殿〉大国主命 事代主命 |
社格等 | 旧県社 |
鎮座地 | 福島県福島市宮町1-29 [Mapion|googlemap] |
公式サイト | https://www.fukushima-inari.com/ |
御朱印
(1)平成19年拝受の御朱印。中央の朱印は「福島稲荷神社」。文字はスタンプで、「信夫総鎮守/福島稲荷神社」。
御由緒
福島稲荷神社は福島市の総鎮守、あるいは信夫総鎮守とされる。
社伝によれば、永延元年(987)奥州に下向した安倍晴明が、吹島の里(後の福島)に日頃尊崇する信太明神(大阪府和泉市の聖神社)を勧請し、杉妻荘の鎮守としたことを創祀とする。ただし、現在の由緒書では、豊受比売大神を勧請したとしている。
承安元年(1171)晴明の孫・清明が社殿を改築したという。
江戸時代には福島藩の鎮守として崇敬され、堀田正仲は元禄2年(1689)に本殿、同5年(1692)に拝殿を造営した。また、元文5年(1740)には板倉勝里が社殿を造営している。
明治4年(1871)稲荷神社と改称、同28年(1895)県社に昇格。
昭和13年(1838)(明治神宮社殿・宝物殿の造営や日光東照宮の修復などで知られる大江新太郎の設計により社殿を改築した。因みに境内にある絵馬殿は元禄5年(1692)造営と考えられている旧拝殿を移築したものである。
写真帖
メモ
福島駅からさほど離れていない福島市の中心部に鎮座する。街中の神社らしい、すっきりとした印象の境内である。
境内に入ると大きな木の明神鳥居と社号標が目に入る。社号標は平成14年(2002)に新しく建立されたもので、高さ7m、台石3mという巨大なもの。また、東西の鳥居は明治神宮の東西外玉垣鳥居で、昭和40年(1965)贈与されたものという。
境内の聖徳太子神社は昭和37年(1962)福島市及び近隣の建築業関係者によって奉斎されたもの。また、足尾神社はもともと本殿の裏にあり、昭和13年の社殿改築時に現在の位置に遷された。足を患っている人や足の弱い人の霊験とともに旅行の道中安全の神徳でも知られ、わらじや草履を奉納されている。また、「お摩り石」で足をさすると、足の病が治ると伝えられる。
福島稲荷神社の概要
名称 | 福島稲荷神社 |
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御祭神 | 豊受比売命〔とようけひめのみこと〕 〈相殿〉 大国主命〔おおくにぬしのみこと〕 事代主命〔ことしろぬしのみこと〕 |
鎮座地 | 福島県福島市宮町1番29号 |
創建年代 | 永延元年(987) |
社格等 | 旧県社 |
例祭 | 10月体育の日を含む土・日・月 |
神事・行事 | 1月1日/一番祈禱祭 2月3日/節分祭(追儺式) 旧2月上午の日/鎮火祭(湯立神事・太占神事) 旧2月上午の日/初午祭 春分の日/祖霊祭・世良修三大人命慰霊祭 7月30日~8月1日/夏越大祓人形祭(夏まつり・人形流し) 秋分の日/祖霊祭・世良修三大人命慰霊祭 |
交通アクセス
■JR東北本線「福島駅」より徒歩約13分
更新履歴
2011.07.03.公開
2024.12.08.更新、Wordpressへ移行。