名称 | 正覚山 菩提院 法輪寺 |
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御本尊 | 涅槃釈迦如来 |
所在地 | 徳島県阿波市土成町土成198-2 [Mapion|googlemap] |
【本尊真言】
のうまく さんまんだ ぼだなん ばく
【御詠歌】
大乗のひほうもとがもひるがえし 転法輪の縁とこそきけ
【略縁起】
四国霊場で唯一、弘法大師御作とされる涅槃釈迦如来(お釈迦様が入滅される時の姿を表す)を本尊とする。元は白蛇山法林寺と号し、現在地より北約4kmの法地ヶ渓にあって壮大な伽藍を誇ったという。天正年間(1573~92)長宗我部の兵火で焼失し、正保年間(1644~48)正覚山法輪寺として現在地に再興された。
法輪寺の納経(御朱印)
(1)平成元年拝受の納経。揮毫は「釈迦如来」。中央の宝印は火炎宝珠に釈迦如来の種字「バク」。右上の朱印は「四国九番」、左下は「菩提道場」。
(2)平成18年に拝受した納経。揮毫・朱印ともに平成元年のものと同じ。
江戸時代の納経
(1)天保11年(1840)の納経。版木押しで、中央に宝印はない。右上に「四国九番」、左下に「法輪精舎」。
(2)天保12年(1984)の納経。版木押しで、天保11年のものと同じ。
明治時代の納経
(1)明治38年(1905)の納経。版木押しで「四国第九番零刹」「本尊釈迦牟尼仏」「阿州正覚山法輪寺」。中央に宝印はなく、右上に「四国九番」、左下に「菩提道場」。
法輪寺について
山号 | 正覚山(しょうがくざん) |
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寺号 | 法輪寺(ほうりんじ) |
院号 | 菩提院(ぼだいいん) |
旧称 | 白蛇山 法林寺 |
御本尊 | 涅槃釈迦如来 |
所在地 | 徳島県阿波市土成町土成198番地2号 |
創建年代 | 弘仁6年(815) |
開山 | 弘法大師 |
宗派等 | 高野山真言宗 |
覚え書き
のどかな田園の中の小さなお寺。四国霊場で唯一の釈迦涅槃像を本尊とする。
涅槃釈迦像は俗に寝釈迦さんともいわれ、釈尊が完全なる涅槃に入られた姿、つまりお亡くなりになったときの姿を表す。この時、釈尊は北枕で西向き(頭北面西)、右脇を下にして右腕を枕とし、右足の上に左足を重ねるを重ねて横たわった。これを「師子臥法」といい、修行者の正しい寝方とされる。秘仏で、5年に1度ご開帳がある。
この寺も元は3kmほど離れた場所にあったという。寺伝によれば、弘仁6年(815)弘法大師が当地を巡錫しているときに白蛇を見つけた。白蛇は仏の使いとされることから、釈尊の涅槃像を刻み、本尊として一宇を建立したという。あるいは当地に悪鬼が横行していたため、弘法大師が涅槃釈迦像を刻み、一宇を建立して安置したのが始まりとも伝えられる。
天正年間(1573~92)長宗我部氏の兵火によって烏有に帰した。正保年間(1644~48)現在の場所に再建され、正覚山法輪寺と改められた。安政年間(1854~60)火災で山門以外が焼失したため、現在の堂宇は明治以降の再建である。
山門前にお茶屋があり、草餅が名物。平成元年に徒歩で参拝したときは、御接待でいただいた。その味が忘れられず、平成18年の参拝時にも買って食べたのだが、同行した両親にも好評だった。