小日向神社 | 東京都文京区

小日向神社拝殿

小日向神社は、明治2年(1869)小日向水道町(小日向一丁目)の氷川神社と音羽九丁目裏(音羽一丁目)の八幡神社を合祀した神社である。氷川神社は天慶3年(940)平貞盛がこの地を平定した奉賽として創建したと伝えられる。八幡神社は貞観3年(861)の創建で、小日向村の田地から御神体が現れたため、田中八幡と称したという。

正式名称 小日向神社〔こびなたじんじゃ〕
御祭神 誉田別皇尊 建速須佐之男命
社格等 旧村社
鎮座地 東京都文京区小日向2-16-6 [Mapion|googlemap]
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目次

御朱印

  • 小日向神社の御朱印

平成17年に拝受した御朱印。中央上の朱印は三つ巴の神紋、下は「小日向神社」。

御由緒

小日向神社『江戸名所図会』

左頁上が氷川明神社、下が日輪寺

氷川明神社・金剛寺・本法寺『江戸名所図会』(国会図書館デジタルコレクション)

御祭神

■建速須佐之男命…氷川明神の御祭神
■誉田別皇尊…田中八幡の御祭神

御由緒

小日向神社は、小日向水道町(現・小日向一丁目)慈照山日輪寺(曹洞宗)境内にあった氷川神社と音羽町九丁目裏(現・音羽一丁目)にあった八幡神社(田中八幡)を合祀したものである。

氷川神社は小日向の総鎮守で、天慶3年(940)平貞盛が平将門征討において武蔵国一宮・氷川神社の霊験があらたかであったため、その奉賽として小日向の地(現在の小日向一丁目、日輪寺北隣の蓮華山)に社を建てて勧請したと伝えられる。

文明年間(1469~87)太田道潅が社地を寄進して再興。慶長13年(1608)諏訪山吉祥寺の第八世・松栖用鶴大和尚が氷川明神の別当として日輪寺を創建した。

小日向神社江戸名所図会

氷川明神社『江戸名所図会』(部分)(国会図書館デジタルコレクション)

『江戸名所図会』には「上水堀の端、慈照山日輪寺といへる禅林にあり。祭神は当国一宮に同じ。勧請の始め久うして、しるべからずといへり。中古太田道潅の再興にして、小日向の鎮守なり」とある。『望海毎談』にある江戸七氷川のうち、「上水の鰭なる萬年寺山の社」は当社のことであろう。

八幡神社は貞観3年(860)の創建と伝えられる。小日向村の田地から御神体を感得したので田中八幡と称されていた。

元は小日向八幡坂町(小日向二丁目)に鎮座していたが、明暦元年(1655)関宿藩久世氏の抱屋敷となったため、音羽九丁目裏(音羽一丁目)現在の今宮神社の社地に遷座した。別当は真言宗の田中山西蔵院(廃寺?)であった。

明治2年(1869)9月、神仏分離により氷川神社を現社地に遷座、田中八幡を合祀した。明治4年(1871)地名をとって小日向神社と改称。翌明治5年(1872)村社に列格した。

かつては有栖川宮や小松宮の掛け軸や額があったが、昭和20年(1945)の空襲で焼失してしまったという。

補足

地名の小日向は「こひなた」と読むが、当社の社号は「こびなた」である。住居表示実施の際に濁音なしの「こひなた」を採用したが、地元では濁音のある「こびなた」を使うことが多く、当社の社号の他、町会名なども「こびなた」が使われているとのことである。

写真帖

小日向神社鳥居

鳥居

小日向神社秋葉稲荷神社

秋葉稲荷神社

小日向神社拝殿

拝殿

小日向神社社号額

社号額

小日向神社本殿

本殿

メモ

高台にある日当たりのよい境内。目白通りから服部坂を登ったところに鎮座する。服部坂の名は、坂上に服部権太夫の屋敷があったことに因むが、小日向神社の境内がその屋敷跡であるという。境内のすぐ南は文京区立第五中であったが、平成21年に第七中と統合して音羽中学校となり、閉校したようだ。

小日向神社の概要

名称 小日向神社
旧称 氷川神社/八幡神社(田中八幡宮)
御祭神 誉田別皇尊〔ほんだわけのすめらみこと〕
建速須佐之男命〔たけはやすさのおのみこと〕
鎮座地 東京都文京区小日向二丁目16番6号
創建年代 氷川神社:天慶3年(940)
八幡神社:貞観3年(860)
明治2年(1869)合祀
社格等 旧村社
例祭 9月15日
神事・行事 1月15日/一月中祭
2月3日/節分祭
旧2月中午の日/初午祭
5月15日/五月中祭
6月30日/六月大祓
12月31日/十二月大祓
※『平成「祭」データ』による

交通アクセス

□東京メトロ有楽町線「江戸川橋駅」より徒歩5分

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