第六天榊神社 | 東京都台東区

第六天榊神社

第六天榊神社は景行天皇の御代、日本武尊が天神第六代の面足尊・惶根尊を祀ったことに始まるとされる。元は鳥越明神(鳥越神社)の末社で第六天神社と称し、鳥越明神・熱田明神(今戸鎮座の熱田神社)とともに鳥越三所明神と称されていた。明治6年(1873)榊神社と改称。
台東区の神社

正式名称 榊神社〔さかきじんじゃ〕
通称 第六天榊神社〔だいろくてん さかきじんじゃ〕
御祭神 天神第六代坐榊皇大神(面足尊・惶根尊)
社格等 旧村社
鎮座地 東京都台東区蔵前1-4-3 [Mapion|googlemap]
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目次

御朱印

  • 第六天榊神社の御朱印

平成17年拝受の御朱印。中央の朱印は「榊神社印」。

御由緒

古くは第六天神宮あるいは第六天神社と称し、第六天本宮を称する。社伝によれば、景行天皇の御代、日本武尊が皇祖二柱の神を祀ったことにはじまるとされる。

『御府内備考』等によれば、往古、熱田明神社(現・今戸鎮座の熱田神社)と第六天神宮(榊神社)は鳥越明神の末社で、合わせて鳥越三所明神と称されていた。徳川家康入府以前の鳥越明神の境内は非常に広く、第六天社は浅草森田町(現・蔵前四丁目)にあった。因みに森田町の名は、第六天社境内の小高い山に森があり、その近辺に田地があったことに由来するという。

享保3年(1718)12月に火災で類焼、翌4年(1718)浅草茅町一丁目の東(現・柳橋一丁目)に遷座した。なお、熱田神社は正保2年(1645)に山谷の新鳥越町(現・今戸一丁目)に遷され、鳥越明神のみが元の境内に残った。

明治5年(1872)村社に列格、同6年(1873)榊神社と改称。

昭和3年(1928)関東大震災後の区画整理のため、蔵前一丁目の現社地に遷された。この地は明治7年(1874)に開設された官立図書館・浅草文庫の跡地で、同14年(1881)に閉鎖された後は東京高等工業学校(現・東京工業大学)の敷地の一部となっていたが、大正13年(1924)現在の目黒区大岡山に移転した。境内には昭和15年に建立された「浅草文庫跡碑」がある。

補足

榊神社への改称の時期について、明治2年(1869)とするものと明治6年(1873)とするものがある。大正3年(1914)の『浅草区誌』では、上巻の第三編街衢誌・第一章各町誌は明治2年に第六天神社が榊神社と改号したことにより、町名も第六天神社門前から榊町に改められたとし、下巻の第四編第二章神社には明治6年地名によって榊神社に改称したとする。時期が違うだけでなく、改称の経緯まで逆になっているのだが、どちらが正しいのであろうか。

写真帖

  • 鳥居

    鳥居

  • 手水舎

    手水舎

  • 神楽殿

    神楽殿

  • 繁昌稲荷社

    繁昌稲荷社と浅草文庫跡碑

  • 境内社

    七福稲荷・豊受神社・事比羅神社

  • 拝殿

    拝殿

  • 本殿

    本殿

メモ

第六天榊神社の通称で知られる。全国に祀られている第六天神の総本宮であるという。もと第六天社と呼ばれた神社には、当社の他に墨田区の高木神社、渋谷区の穏田神社・恵比寿神社、杉並区の第六天神社、調布市の国領神社などがある。いずれも、本来は第六天魔王(他化自在天)を祀っていた。仏道を妨げる魔王であるが、障碍神を篤く祀ることによって除災のみならず大きな利益を得ることができるという民間信仰に基づくものであろう。第六天の名から、記紀で天神第六代とされる淤母陀琉神(面足尊)・阿夜訶志古泥神(惶根尊)を御祭神とした神社が多い。

第六天榊神社の概要

名称 榊神社
通称 第六天榊神社
旧称 第六天宮 第六天神社
御祭神 天神第六代坐榊皇大神〔あまつかみ むつのよにあたりたまう さかきのすめおおみかみ〕
・面足尊〔おもだるのみこと〕
・惶根尊〔かしこねのみこと〕
鎮座地 東京都台東区蔵前一丁目4番3号
創建年代 景行天皇40年(110)
社格等 旧村社
例祭 6月第1土・日曜日
巡拝 東京下町八社福参り

交通アクセス

□JR総武線「浅草橋駅」より徒歩約6分
□都営浅草線「浅草橋駅」より徒歩約4分
□都営浅草線「蔵前駅」より徒歩約4分

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