鮫洲八幡神社 | 東京都品川区

鮫洲八幡神社

大井御林町(後の大井鮫洲町、現在の東大井1,2丁目)の鎮守。寛文年間(1661~72)には鎮座していたようで、御林町開創の頃から奉斎していたと考えられている。元文3年(1738)社殿の修復・遷宮、文化10年(1813)再建。昭和4年(1929)白山神社を合祀した。現在の社殿は昭和47年(1972)に造営されたものである。

正式名称 八幡神社〔はちまんじんじゃ〕
通称 鮫洲八幡神社〔さめず はちまんじんじゃ〕
御祭神 誉田別尊 〈配祀〉気長足姫尊 〈合祀〉伊弉諾尊 伊弉冉尊
社格等 旧村社
鎮座地 東京都品川区東大井1-20-10 [Mapion|googlemap]
あわせて読みたい
品川区の神社 品川地域 荏原神社 正式名称:荏原神社 鎮座地:品川区北品川2 貴船神社 正式名称:貴船神社 鎮座地:品川区西品川3 品川神社 正式名称:品川神社 鎮座地:品川区北品川...
目次

御朱印

  • 鮫洲八幡神社の御朱印

    (1)

  • 鮫洲八幡神社の御朱印

    (2)

(1)平成17年拝受の御朱印(スタンプ)。当時、御朱印がなく、品川区神社巡りのスタンプが準備されていた。

(2)平成28年拝受の御朱印。中央の朱印は「八幡神社」。下に品川区神社巡りのスタンプ2種、宮司さんの好意で押していただいた。

御由緒

荏原郡大井村のうち御林町(後の大井鮫洲町、現在の東大井一、二丁目)の鎮守。御林町は幕府の御菜肴浦〔おさいさかなうら〕の一つ・大井御林浦で漁猟に携わる人々が住んでいたところで、幕府の直轄林である御林を開発して町が開かれたことに因んで名付けられたという。

正保3年(1646)駿河国の漁夫・仁右衛門一族が鮫洲に移住し、また万治元年(1658)居住地が鳥取藩邸となった芝金杉の猟師6戸が大井村御林に代地を与えられて移り住んだことを起原とする。昭和7年(1932)東京市に編入された際、大井鮫洲町と改称された。

八幡神社の創立年代は不詳だが、寛文年間(1661~72)には鎮座していたようで、御林町の草創より奉斎されていたと考えられている。『大井町史』は、元禄10年(1688)の検地帳には記載がなく、明和4年(1767)の検地帳に八幡地として記載があるため、この頃に除地とされ、社殿が建立されたのであろうとする。

ただ『江戸名所図会』の海晏寺の項に「往古当寺開創の頃、松、槻各二千株植え、洲崎に八幡の社を営み建つ」とあることなどから、かつては海晏寺境内にあったのではないかという。

元文3年(1738)社殿の修復・遷宮が行われ、文化10年(1813)に再建された。当時は常林寺(来迎院)と来福寺が隔年で神事を司り、5月に神楽・湯立ての神事、8月に神輿の渡御が行われていた。神輿の渡御では海中に担ぎ込むこともあったという。

明治5年(1872)神仏分離令により神職を置くこととなった。同7年(1874)村社に列格。同30年(1897)神饌幣帛両供進社に指定された。

昭和4年(1929)林附の白山神社を合祀。白山神社は御林町山の内の氏神であったが、第一京浜の開通に伴い氏子の大半が他所へ移住し、維持が困難になった。そこで八幡神社の氏子と協議し、合祀に至った。海晏寺の鐘銘に「於境内立白山権現、伊勢大神、春日八幡、稲荷、弁天等社為寺鎮守」とあり、白山神社も元は海晏寺の中にあったのではないかという。

現在の社殿は昭和47年(1972)に再建された鉄筋コンクリート造で、本殿は八幡造。旧社殿の彫刻は手水舎に転用されている。また、境内末社として厳島神社、漁呉玉〔なごたま〕神社、出世稲荷神社がある。

資料

新編武蔵風土記稿

八幡社

除地九十坪、御林町にあり。鎮座の年代は伝へざれども、当村開闢以来の神社といへば古社なるべし。御林町の持にて、祭年には八月十五日神輿を渡せり。又毎年五月中神楽湯立等の神事を行へり。村内常林・来福の両寺より隔年にこれを司れり。入口に柱間二間ほどの石の鳥居を建。本社は宮造にて六尺四方。前に拝殿あり、三間に二間、東に向ふ。
末社弁天社 本社の南の方、小池の中にあり。前に木の鳥居をたつ。
稲荷社 本社の北にあり。

写真帖

  • 鳥居

    鳥居

  • 手水舎

    手水舎

  • 神楽殿

    神楽殿

  • 富士浅間大神碑

    富士浅間大神碑

  • 漁呉玉神社

    漁呉玉神社(水神社)

  • 厳島神社

    厳島神社

  • 神池

    神池

  • 出世稲荷神社

    出世稲荷神社

  • 拝殿

    拝殿

  • 本殿

    本殿

メモ

旧東海道からは少し入ったところに東面しているが、北側の参道が京急鮫洲駅の前につながっているため、駅からは徒歩すぐである。
初めての参拝時には御朱印がなく、拝殿前に置かれた品川区神社巡りのスタンプを紹介された。ところが最近、ネット上で御朱印を授与しているという情報があったので、平成28年2月に参拝した。気さくな宮司さんで、よければ品川区神社巡りのスタンプも押そうかと聞かれたのでお願いしたところ、これも新旧2種類あるそうで、両方とも押してくださった。どうも以前の参拝時に押したスタンプは新しい方だったようだ。

鮫洲八幡神社の概要

名称 八幡神社
通称 鮫洲八幡神社
旧称 鮫洲明神 御林八幡
御祭神 誉田別尊〔ほんだわけのみこと〕
〈配祀〉
気長足姫尊〔おきながたらしひめのみこと〕
〈合祀〉
伊弉諾尊〔いざなぎのみこと〕
伊弉冉尊〔いざなみのみこと〕
鎮座地 東京都品川区東大井一丁目20番10号
創建年代 不詳、寛文年間(1661~72)以前か?
社格等 旧村社
例祭 8月14日に近い金・土・日曜日
神事・行事 1月1日/歳旦祭
2月節分/節分祭
2月17日/祈年祭
5月5日/五月祭
6月26日/大祓
9月19日/白山祭
11月26日/新嘗祭
12月26日/大祓

交通アクセス

□京浜急行線「鮫洲駅」より徒歩約1分

あわせて読みたい
東都神社御朱印集 東京は江戸時代以来、約400年にわたり日本の中心として繁栄してきた。そのため、江戸幕府や明治政府から特別の崇敬を受けた重要な神社がいくつもある。また、多くの庶民...

※掲載の情報は最新のものとは限りません。ご自身で確認をお願いします。
※掲載されている古い資料画像(納経帳、絵葉書等)について、特に引用元を明示したもの以外は管理者が所有する資料であり、無断使用はご遠慮ください。使用を希望される場合は管理者までご連絡ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次