千束稲荷神社は、下谷竜泉寺町の鎮守。創建年代は不詳だが、往古は下谷から浅草にまたがる千束郷の鎮守で、上下二社に分かれている内の下社であったという。樋口一葉は一年ほど竜泉寺町に住んでおり、その時の体験を元に執筆した『たけくらべ』には当社の祭礼の様子が描かれている。
正式名称 | 稲荷神社〔いなりじんじゃ〕 |
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通称 | 千束稲荷神社〔せんぞく いなりじんじゃ〕 |
御祭神 | 倉稲魂命 素盞嗚尊 |
社格等 | 旧村社 |
鎮座地 | 東京都台東区竜泉2-19-3 [Mapion|googlemap] |
公式サイト | http://senzokuinari.tokyo-jinjacho.or.jp/ |
御朱印
(1)平成17年拝受の御朱印。中央上の朱印は抱き稲の神紋、下は「千束稲荷神社之印」。左下に「家内安全 商売繁昌」。
(2)平成24年拝受の御朱印。朱印は平成17年のものと同じ。「たけくらべゆかり」の墨書が入る。
(3)平成29年拝受、夏詣の御朱印。朱印はほぼ平成17年のものと同じ。左上に「夏詣」の添印を配す。
御由緒
千束稲荷神社は、下谷龍泉寺町の鎮守。創建年代は不詳だが、寛文年間(1661~72)であろうという。旧別当は真言宗の東光山龍泉寺。
千束は下谷・浅草両地域にまたがる中世の郷名で、浅草・鳥越・金杉・石浜などが含まれていた。千束稲荷は千束全郷の鎮守で上下二社あり、浅草寺境内の西宮稲荷(上千束稲荷、現在は廃絶)が上社、当社が下社(下千束稲荷)だったという。
その後、千束郷の一部が龍泉寺村となり、当社はその氏神とされた。延享2年(1745)村の一部が町方支配の下谷龍泉寺町となっている。
明治5年(1872)村社に列格。関東大震災の後、区画整理のために社地が50mほど東へ移された。
写真帖
メモ
樋口一葉は明治26年(1893)から1年ほど下谷龍泉寺町に住んでいた。その体験をもとに執筆された『たけくらべ』には千束稲荷の祭礼の様子が生き生きと描かれている。その縁から、境内には樋口一葉文学碑が建立され、近年は御朱印にも「たけくらべゆかり」の一筆が添えられるようになった。
千束稲荷神社の概要
名称 | 稲荷神社 |
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通称 | 千束稲荷神社 |
旧称 | 下千束稲荷 |
御祭神 | 倉稲魂命〔うかのみたまのみこと〕 素戔嗚尊〔すさのおのみこと〕 |
鎮座地 | 東京都台東区竜泉二丁目19番3号 |
創建年代 | 不詳 |
社格等 | 旧村社 |
例祭 | 5月第4土曜日 |
神事・行事 | 1月1日/歳旦祭・若水授与 2月3日/節分厄除け神事 2月二の午/初午祭・祈年祭 11月23日/新嘗祭 12月31日/大祓式・除夜祭 |
交通アクセス
□東京メトロ日比谷線「三ノ輪駅」より徒歩5分
□東京メトロ日比谷線「入谷駅」より徒歩10分
□都電荒川線「三ノ輪橋駅」より徒歩10分