柴又八幡神社は、柴又村の鎮守。創建年代などは不詳だが、柴又は正倉院文書に見える「島俣里」に比定される古い土地であり、当社の創建も古くまで遡るだろうという。社殿は古墳の上に建っており、昭和40年(1965)から古墳の調査が行われた。6世紀末の円墳で、遺骨や埴輪、直刀、馬具、須恵器などが見つかった。
正式名称 | 八幡神社〔はちまんじんじゃ〕 |
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通称 | 柴又八幡神社〔しばまた はちまんじんじゃ〕 |
御祭神 | 誉田別尊 建御名方尊 |
社格等 | 旧村社 |
鎮座地 | 東京都葛飾区柴又3-30-24 [Mapion|googlemap] |
最寄り駅 | 柴又(京成金町線) |
御由緒
柴又八幡神社は、柴又村の鎮守である。旧別当は真言宗の石照山真勝院(柴又7)。
柴又は正倉院文書の「養老五年下総国葛飾郡大嶋郷戸籍」にある「島俣里」に比定される古い土地であり、創建年代は不詳だが、古い時代にさかのぼることは間違いないだろうという。
明治7年(1874)村社に列格。現在の社殿は昭和43年(1968)の建造。
当社の社殿は6世紀後半のものとみられる古墳の上に建っている。このことは、社殿背後に古墳の石組みらしきものが露呈していたことから指摘されていたが、昭和40年(1965)からの調査で直径20~30mの円墳であることがわかった。
社殿背後の石組みは遺体を安置する石室であり、周囲からは円筒埴輪や人物や馬などの埴輪、直刀、馬具、須恵器などが見つかった。石室の石材は房総半島から運ばれた房州石であった。この時見つかった遺骨は社殿背後に築かれた島俣塚に納められている。また、石室は現社殿の下に復元展示されている。
柴又といえば「男はつらいよ」シリーズの舞台として知られるが、平成13年(2001)、渥美清さんの命日である8月4日にこの古墳から寅さんそっくりの埴輪が出土し、ニュースになった。
10月の例大祭に奉納される神獅子舞は疫病除けの信仰で知られ、葛飾区の無形民俗文化財に指定されている。
御朱印
平成23年拝受の御朱印。中央上の朱印は三つ巴の神紋、周囲に雲。下は「柴又八幡神社社務所之印」。
※平成28年現在、御朱印の対応はしていないとの情報あり。
写真帖
メモ
京成金町線柴又駅のすぐそばに鎮座する。柴又帝釈天題経寺からもほど近い。御朱印は葛西神社でいただいた。
平成23年の正月に柴又七福神を巡拝した際、授与所が開いていたので御朱印について尋ねたところ、「ない」との答えだった。それで断念していたのだが、半年ほどしてネット上に御朱印があるのを発見。本務社が葛西神社であることがわかり、あっさりといただくことができた。
※平成28年現在、葛西神社での柴又八幡神社の御朱印対応はしていないようである。
柴又八幡神社の概要
名称 | 八幡神社 |
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通称 | 柴又八幡神社 |
御祭神 | 誉田別尊〔ほんだわけのみこと〕 建御名方尊〔たけみなかたのみこと〕 |
鎮座地 | 東京都葛飾区柴又三丁目30番24号 |
創建年代 | 不詳 |
社格等 | 旧村社 |
例祭 | 10月第2日曜日(神獅子舞) |
神事・行事 | 1月15日/新年祭 2月17日/祈年祭 5月23日/柴又招魂社祭・島俣塚祭 7月15日/須賀神社祭・水神社祭 8月23日/諏訪神社祭 11月23日/新嘗祭 ※『平成「祭」データ』による |
交通アクセス
□柴又駅(京成金町線)より徒歩2分