小石川の白山神社は、天暦2年(948)加賀国一宮・白山比咩神社の御分霊を勧請したことに始まるという。当初の鎮座地は現在の本郷一丁目あたりだったが、元和2年(1616)巣鴨原(現在の小石川植物園)に遷った。しかし慶安5年(1652)館林藩の下屋敷の造営に伴い、現社地に遷座した。明治元年(1868)准勅祭社に列した。
正式名称 | 白山神社〔はくさんじんじゃ〕 |
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御祭神 | 菊理姫命 伊弉諾命 伊弉冉命 |
社格等 | 旧郷社 元准勅祭社 |
鎮座地 | 東京都文京区白山5-31-26 [Mapion|googlemap] |
巡拝等 | 東京十社 |
御朱印
(1)平成17年拝受の御朱印。中央の朱印は「白山大神之印」。左下の印は「白山神社之印」。
(2)平成28年拝受の御朱印。中央の朱印は平成17年のものと同じ「白山大神之印」。右下に「元准勅祭十社之内」。
御由緒
白山神社は、天暦2年(948)9月、現在の本郷一丁目に加賀国一宮・白山比咩神社を勧請したことをもって創祀とする。建武4年(1338)、足利尊氏によって祈願所とされた。
元和2年(1616)巣鴨原(現在の小石川植物園)に遷る。当時は白山社・氷川社(千石の簸川神社)・女体権現の三社が並んで鎮座していたという。
慶安5年(1652)、松平徳松(後の5代将軍・綱吉)を藩主とする館林藩の下屋敷(綱吉が将軍となった後、将軍の別邸となり、小石川御殿あるいは白山御殿と呼ばれた)が造営されることになり、現社地に遷座した(この時、簸川神社は原町へ、女体権現は伝通院内に遷されている)。この縁により、綱吉とその生母・桂昌院の深い信仰を得、小石川の鎮守として崇敬された。
元禄3年(1690)幕府より朱印地30石を賜る。
明治元年(1868)、准勅祭社に列する。明治5年(1872)郷社に列格。白山の町名はこの神社に因む。明治32年(1899)拝殿を造営、昭和8年(1933)改修を行ったる
境内社の八幡神社は白山神社の地主神である。永承6年(1051)奥州へ向かう源頼義・八幡太郎義家父子に対し、敵将がこの地に兵を伏せて焼き討ちにしようとしていた。頼義・義家父子は桜の木に源氏の白旗を立て、石清水八幡宮を勧請して祈誓したところ、敵を打ち破ることができた。その奉賽として一社を建立したもので、この時白旗を立てたのが、八幡神社の社前にある白旗桜だという。
白旗桜は昭和10年(1935)国の天然記念物に指定されるが2年後に枯死。現在の桜はその後継樹とのことである。
写真帖
メモ
参拝したのは4月。名高い白旗桜をはじめ、枝垂れ桜などが美しかった。6月の紫陽花も有名で、あじさいまつりには屋台なども並んで賑やかである。
白山神社の概要
名称 | 神社の正式名称 |
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通称 | 神社の通称 |
旧称 | 神社の旧称 |
御祭神 | 菊理姫命〔くくりひめのみこと〕 伊弉諾命〔いざなぎのみこと〕 伊弉冉命〔いざなみのみこと〕 |
鎮座地 | 東京都文京区白山五丁目31番26号 |
創建年代 | 天暦2年(948) |
社格等 | 旧郷社 元准勅祭社 |
例祭 | 9月21日(変更あり) |
神事・行事 | 1月1日/歳旦祭 1月21日/新年祭・祈年祭 2月上午の日/初午祭 5月21日/春季例祭 6月中旬/あじさいまつり 6月30日/大祓 7月1日/富士神社例祭 8月15日/八幡神社例祭 11月21日/新嘗祭 12月5日/松尾神社例祭 12月31日/大祓 ※『平成「祭」データ』による |
巡拝 | 東京十社 |
交通アクセス
□都営三田線「白山駅」より徒歩3分
□東京メトロ南北線「本駒込駅」より徒歩5分