社伝によれば、正応2年(1289)当地に千代世稲荷大明神が奉斎されたことに始まる。江戸時代の初め、善財という霊僧により秋葉大神の神像が安置された。元禄年間(1688~1704)葉栄という修験者が寺社奉行に願い出、沼田藩主・本多正永の寄進によって社殿を造営、秋葉稲荷両社と称した。鎮火・産業・縁結びの神徳により諸大名から庶民まで広く信仰を集めたという。
正式名称 | 秋葉神社〔あきばじんじゃ〕 |
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御祭神 | 火産霊命 宇迦御魂命 |
社格等 | 旧村社 |
鎮座地 | 東京都墨田区向島4-9-13 [Mapion|googlemap] |
御朱印
平成20年拝受の御朱印。朱印は「千栄秋葉大権現 千代世稲荷大明神」。
御由緒
社伝によれば、正応2年(1289)五百崎〔いおさき〕の千代世〔ちよせ〕の森と呼ばれていた当地に千代世稲荷大明神を祀ったことを創祀とするという。江戸時代の初め、善財という霊僧が秋葉大神の神影を刻んで社殿に納めたとされる。
元禄年間(1688~1704)、葉栄〔ようえい〕という修験者が霊告によってこの社に参詣し、霊験を得た。そこで請地村の長百姓・岩田與右衛門を通じて寺社奉行に願い出、元禄15年(1702)、上野国沼田城主・本多正永の寄進によって社殿を造営し、秋葉稲荷両社と称するようになった。また、別当として千葉山満願寺を建立した。
以来、鎮火・産業・縁結びの霊験により、庶民から大名まで広く信仰を集めた。享保2年(1717)には神祇管領より正一位の宣旨を受けている。
明治初めの神仏分離により、秋葉神社と称するようになり、別当の満願寺は廃寺となった。大正12年(1923)の関東大震災、昭和20年(1945)の東京大空襲の被害を受け、現在の社殿は昭和41年(1966)に再建されたものである。
写真帖
メモ
国道6号線から少し入った住宅街の中に鎮座する。11月の鎮火祭は盛大とのことで、江戸時代以来の火伏せの信仰を今に伝える。
秋葉神社の概要
名称 | 秋葉神社 |
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旧称 | 秋葉台権現・千代世稲荷 秋葉稲荷両社 |
御祭神 | 火産霊命〔ほむすびのみこと〕 宇迦御魂命〔うかのみたまのみこと〕 |
鎮座地 | 東京都墨田区向島四丁目9番13号 |
創建年代 | 正応2年(1289) |
社格等 | 旧村社 |
例祭 | 9月中旬 |
神事・行事 | 1月1日/歳旦祭 3月3日/祈年祭 6月3日/縁日開き 7月下旬/納涼踊り 11月17日・18日/鎮火祭 11月23日/新嘗祭 |
交通アクセス
□東武伊勢崎線「東向島駅」より徒歩8分。