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三島神社 | 愛媛県四国中央市

三島神社(伊予三島)

三島神社は、奈良時代の初め、宇摩郡の大領に任じられた越智玉澄が年老い、毎月の大山祇神社参籠ができなくなったため、大三島より御分霊を勧請し、八綱浦三津名崎冠岡の現社地に奉斎したことに始まると伝えられる。境内の磐座(市指定史跡)は社殿成立以前の祭祀遺跡といわれ、由緒の古さが偲ばれる。

正式名称 三島神社〔みしまじんじゃ〕
御祭神 大山祇神 高龗神 上津比咩神 下津比咩神 雷神
社格等 旧県社
鎮座地 愛媛県四国中央市三島宮川1-1-53 [Mapion|googlemap]
愛媛県の神社
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御朱印

  • 三島神社の御朱印

    (1)

(1)平成20年拝受の御朱印。中央上の朱印は「三島神社」、下は「伊豫國宇摩郡縣社三島神社社務所印」。下の印は戦前から使われているものと思われる。

御由緒

三島神社(伊予三島)諸山祇神社(旧本殿)

旧本殿(諸山祇神社) 延徳2年(1490)建立

御祭神

■大山祇神
相殿
■高龗神
■上津比咩神
■下津比咩神
■雷神

由緒(歴史)

伊予三島の三島神社は、奈良時代の初め、越智玉澄が大三島の大山祇神社より御分霊を勧請したことに始まると伝えられる。

とはいえ、境内には2千年以上前の祭祀遺跡とされる磐座があり、付近には弥生後期の破魔殿遺跡もあることから、古代から祭祀の場であったと考えられている。

社伝によれば、宇摩郡の大領に任じられた越智玉澄は、上柏の字御所(現在の四国中央市上柏町)に館を設け、宇摩郡を経営した。しかし年老いて後、毎月の大山祇神社参籠ができなくなったため、養老4年(720)8月23日、大三島より御分霊を勧請し、八綱浦三津名崎加茂川上冠岡の地に奉斎したという。これが当社の創祀であり、以来、この地も三島(伊予三島)と称するようになった。

江戸時代には社頭繁栄し、社家は2家あり、別当も下柏村の善法寺と三島村の興然寺の2ヶ寺があった。三島村も新田開発や三島港を通じた商業活動で繁栄し、『愛媛面影』には「人家盛にして富家多し、神(三島神社)の恩頼によるなるべし」と記されている。

寛政7年(1795)2月28日、小林一茶が三島神社に参拝し、「冥加あれや 日本の花 総鎮守」の句を詠んだ。境内に建立されている句碑の文字は、一茶の『寛政紀行』の自筆稿本から拡大石刻したものという。

明治15年(1882)県社に昇格。明治35年(1902)現在の本殿・幣殿・中殿・拝殿が落成。延徳2年(1490)再建という旧本殿は摂社・諸山祇神社の社殿とされた。

摂末社

■諸山祇神社
大氣神社(保食神)、千島神社(磐裂神)、倉柱神社(倉稲魂神)など十六神社を合祀する。社殿は延徳2年(1490)造営の旧本殿で、四国中央市の文化財に指定されている。

■天神社(天満宮)
御祭神は菅原道真で、鹿島神と香取神を配祀する。

■春日神社
御祭神は春日大神で、紙業繁栄の神。

■天照皇太神宮
豊受大神宮・出雲大社・宇佐八幡宮を併せ祀る。

■笑子(えびす)神社・住吉神社
漁業繁盛、海上安全の神。

■合祀社宮
八幡神社・荒神社・幸神社など旧三島町内から三島神社境内に遷し祀られていた多くの神社を合祀している。

磐座

三島神社(伊予三島)磐座

社殿によれば、大地震の津波で三津名岬が海没した際、大明神は小川山崩石に飛び去り、崩石を踏み割って海中に投げ入れ、潮を引かせた。その崩石が冠山の大楠の根元にあったため、再びその地に鎮座することになったという。

神社創建以前に遡る祭祀遺跡と考えられており、市の史跡に指定されている。また磐座の瑞垣うちにある石灯籠は福島正則が奉納したものと伝えられる(市指定文化財)。

龍宝石(鯛寄石)

三島神社(伊予三島)龍宝石

龍宝石は鯛寄石ともいわれ、もとは予讃国境近くの海中にあり、鯛のすみかになっていたという。江戸時代に中曽根村の庄屋・今村家が引き揚げて庭石としていた。毎日、海水を中央の二つの凹みに献げていたが、明治になり、怪異を恐れて三島神社の境内に移したという。

写真帖

三島神社(伊予三島)鳥居

鳥居と社号標

三島神社(伊予三島)手水舎

手水舎

三島神社(伊予三島)楼門

楼門

三島神社(伊予三島)神号額

楼門の神号額

三島神社(伊予三島)神馬

神馬

三島神社(伊予三島)磐座

磐座

三島神社(伊予三島)龍宝石

龍宝石(鯛寄石)

三島神社(伊予三島)天照皇太神宮

天照皇太神宮

三島神社(伊予三島)諸山祇神社鳥居

諸山祇神社 鳥居

三島神社(伊予三島)諸山祇神社(旧本殿)

諸山祇神社(旧本殿)

三島神社(伊予三島)狛犬

狛犬

三島神社(伊予三島)小林一茶句碑

小林一茶句碑

三島神社(伊予三島)天満宮

天満宮

三島神社(伊予三島)拝殿

拝殿

三島神社(伊予三島)神号額

拝殿の神号額

三島神社(伊予三島)本殿

本殿

メモ

旧伊予三島市の中心部、三島港近くに鎮座する。付近の海岸は八綱浦と称し、かつては白砂青松の美しい海岸であったというが、現在は大王製紙を初めとする製紙工場が建ち並んでいる。正面参道の随神門は文政4年(1821)の造営で市指定文化財。鳥居脇の「縣社」の標石は明治の非戦思想家・安藤正楽の揮毫である。随神門をくぐると、緑に覆われた境内が広がる。磐座や多くの摂末社など、見どころが多い。

初めての参拝は小学校の高学年の頃、秋祭りの太鼓台を見にいったときである。とはいえ、祭を見るのが主目的だったということもあり、神社については何も覚えていなかった。御朱印を拝受したのは、その時以来の2度目の参拝。暑い夏の日の午後で、境内では宮司さんが水撒きをされていた。

三島神社の概要

名称 三島神社
御祭神 大山祇神〔おおやまづみのかみ〕
〈相殿〉
高龗神〔たかおかみのかみ〕
上津比咩神〔かみつひめのかみ〕
下津比咩神〔しもつひめのかみ〕
雷神〔いかづちのかみ〕
鎮座地 愛媛県四国中央市宮川一丁目1番53号
創建年代 伝・養老4年(720)
社格等 旧県社
例祭 10月23日
神事・行事 1月1日/歳旦祭
2月1日/厄除算賀祭
5月1日/春祭(春日神社例祭)
6月30日/夏越大祓(わごし)
7月25日/天神祭
10月21日/氏子初詣祭

交通アクセス

□JR予讃線「伊予三島駅」より徒歩15分

諸国神社御朱印集
全国各地の神社を御朱印、由緒、アクセスなどの紹介。伊勢神宮をはじめ旧官国幣社、旧府県社、別表神社、さまざまな由緒を持った神社の由緒と御朱印を都道府県別に紹介する。現代の御朱印の他、江戸時代から明治、大正、昭和戦前の貴重な御朱印、海外廃絶神社の御朱印も掲載。
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