明治38年(1905)四国八十八ヶ所の納経帳(讃岐)

納経帳表紙

この納経帳は、明治38年(1905)に四国八十八ヶ所を巡拝したものである。巡拝したのは女性だが、どこの人かはわからない。阿波の札所で重ね印をしているので、徳島県もしくは関西方面の人ではないかと思われる。概要はリンク先を参照。

明治38年(1905)四国八十八ヶ所の納経帳

以下に讃岐国の札所を見ていく。阿波・土佐・伊予の札所は次のリンクから

明治38年(1905)四国八十八ヶ所の納経帳(阿波)

明治38年(1905)四国八十八ヶ所の納経帳(土佐)

明治38年(1905)四国八十八ヶ所の納経帳(伊予)

雲辺寺を含む讃岐の札所では、番外札所として高松市の高野山出張所で納経している。善通寺が別格本山になっており、時代を感じさせる。

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雲辺寺から弥谷寺まで

雲辺寺・大興寺

雲辺寺・大興寺の納経

【右】66番 雲辺寺
巨鼇山 雲辺寺
本尊:千手観世音菩薩
所在地:徳島県三好郡佐馬地村(徳島県三好市池田町白地)
揮毫は「本尊千手大悲」、左の寺号は「阿波 雲辺寺」。中央の朱印は蓮華座上の火焔宝珠に千手観音の種字「キリーク」、不動明王の種字「カーン」、毘沙門天の種字「ベイ」。右上の印は「第六十六番」、左下は「阿州雲辺寺」か。

【左】67番 大興寺
小松尾山 大興寺
本尊:薬師如来
所在地:香川県三豊郡辻村(香川県三豊市山本町辻)
揮毫は「本尊薬師如来」、左の寺号は「サヌキ 小松尾寺」。中央の朱印は火焔宝珠に薬師如来の種字「ベイ」、右上は「第六十七番」、左下は「大興密寺」。中央と左下の印は現在のものとほぼ同様のデザインと思われる。

神恵院・観音寺

神恵院・観音寺の納経

【右】68番 神恵院
七宝山 神恵院
本尊:阿弥陀如来
所在地:香川県三豊郡観音寺町(香川県観音寺市八幡町)
揮毫は「本尊阿彌陀佛」。中央の朱印は火焔宝珠に阿弥陀如来の種字「キリーク」、右上は「六十八番」、左下は「神恵院」。いずれの印も、現在のものとほぼ同じようだ。

【左】69番 観音寺
七宝山 観音寺
本尊:聖観世音菩薩
所在地:香川県三豊郡観音寺町(香川県観音寺市八幡町)
揮毫は「本尊聖観世音」。中央の朱印は火焔宝珠に聖観世音菩薩の種字「サ」、右上は「六十九番」、左下は「讃州七宝山観音寺印」。いずれの印も、現在の印とほぼ同じようである。

本山寺・弥谷寺

本山寺・弥谷寺の納経

【右】70番 本山寺
七宝山 本山寺
本尊:馬頭観世音菩薩
所在地:香川県三豊郡本山村(香川県三豊市豊中町本山甲)
文字部分は版木押しで、「本尊馬頭明王 脇士彌陀薬師 三尊供弘法大師一刀三禮御作 讃州 七宝山本山寺」。中央の朱印は蓮華座上の円に馬頭観音の種字「ウン」、阿弥陀如来の種字「キリーク」、薬師如来の種字「ベイ」。右上の印は「七十番」、左下は「本山寺」。

【左】71番 弥谷寺
剣御山 弥谷寺(剣五山 弥谷寺
本尊:千手観世音菩薩
所在地:香川県三豊郡大見村(香川県三豊市三野町大見)
文字部分は版木押しで、「讃州劔御山 千手院道場 彌谷密寺」。古い納経帳には「剣御山」の表記がよく見られる。中央に朱印はない。右上の印は「四国第七十一番」、左下は「讃岐圀劔御山彌谷寺」。

曼荼羅寺から道隆寺まで

曼荼羅寺・出釈迦寺

曼荼羅寺・出釈迦寺の納経

【右】72番 曼荼羅寺
我拝師山 曼荼羅寺
本尊:大日如来
所在地:香川県仲多度郡吉原村(香川県善通寺市吉原町)
揮毫は「本尊大日如来」、左の寺号は「まん多ら寺(曼荼羅寺)」。中央に朱印はない。右上の印は「四国七十二番」、左下は「曼荼羅寺」。

【左】73番 出釈迦寺
我拝師山 出釈迦寺
本尊:釈迦如来
所在地:香川県仲多度郡吉原村(香川県善通寺市吉原町)
文字部分は版木押しで、「奉納經 本尊釈迦如来 西讃我拝師山 出釈迦寺」。中央に朱印はない。右上の印は「第七十三番」、左下は「我拝師山 出釈迦寺」。

甲山寺・善通寺

甲山寺・善通寺の納経

【右】74番 甲山寺
医王山 甲山寺
本尊:薬師如来
所在地:香川県仲多度郡筆岡村(香川県善通寺市弘田町)
揮毫は「本尊薬師如来」、左の寺号は「屏風浦 海岸寺」。中央に朱印はない。右上の印は「四國第七拾四番」、左下は「讃州屏風浦甲山寺」。左下の印は現在のものとほぼ同じように思われる。

【左】75番 善通寺
五岳山 善通寺
本尊:薬師如来
所在地:香川県仲多度郡善通寺町(香川県善通寺市善通寺町)
文字部分は版木押しで、「本尊薬師如来 弘法大師御誕生所 御父佐伯善通卿御母玉寄御前宝亀五年六月十五日此所ニテ御誕生アリ 讃岐屏風浦善通寺 別格本山 誕生院堂司」。中央に朱印はない。右上の印は「四国第七十五番」、「讃岐國屏風浦善通寺」。左下の印は現在のものとほぼ同じもののようである。

金倉寺・道隆寺

金倉寺・道隆寺の納経

【右】76番 金倉寺
鶏足山 金倉寺
本尊:薬師如来
所在地:香川県仲多度郡竜川村(香川県善通寺市金蔵寺町)
文字部分は版木押しで、「奉納経 金堂薬師如来 智證大師御誕生所 訶利帝母出現之地 讃陽鶏足山金倉寺」。中央に朱印はない。右上の印は「第七十六番」、左下は「僧綱??」。

【左】77番 道隆寺
桑多山 道隆寺
本尊:薬師如来
所在地:香川県仲多度郡豊原村(香川県仲多度郡多度津町北鴨一丁目)
文字部分は版木押しで、「奉納経 本尊薬師如来 讃岐國 道隆寺堂司」。中央の朱印は円に薬師如来の種字「ベイ」。右上は「第七十七番」、左下は「讃岐國道隆寺」。

郷照寺から一宮寺まで

郷照寺・高照院

郷照寺・高照院の納経

【右】78番 郷照寺
仏光山 郷照寺
本尊:阿弥陀如来
所在地:香川県綾歌郡宇多津町
文字部分は版木押しで、「奉納経 本尊阿弥陀如来 東讃陽佛光山 郷照寺 行者丈」とある。中央の朱印は判読しづらいが、仏法僧宝の三宝印ではないかと思われる。右上の印は「第七十八番」、左下は「道場寺」。
寛文4年に寺号を改めたとされるが、これまで納経帳を見た範囲では、江戸時代の納経帳では「道場寺」となっており、「郷照寺」が用いられるのは明治以降である。

【左】79番 高照院
金華山 高照院(天皇寺)
本尊:十一面観世音菩薩
所在地:香川県綾歌郡西庄村(香川県坂出市西庄町)
江戸時代までの79番札所は崇徳天皇社・金華山妙成就寺摩尼珠院だったが、明治初年の神仏分離で崇徳天皇社は白峯宮となり、摩尼珠院は廃寺となった。摩尼珠院の筆頭末寺であった高照院が本尊と札所を引き継ぎ、明治20年(1887)摩尼珠院跡に移転した。そのため、現在も宗教法人の名称は高照院である。
文字部分は朱の版木押しで、「奉納経 本尊十一面観音 弘法大師霊場 讃岐国高照院」。中央の朱印はない。右上の印は「第七十九番」。右下は「真言宗教導職受持印」のようであるが、他の納経帳を参照しても判読しづらい。

讃岐国分寺・白峯寺

讃岐国分寺・白峯寺の納経

【右】80番 讃岐国分寺
白牛山 国分寺
本尊:十一面観世音菩薩
所在地:香川県綾歌郡端岡村(香川県高松市国分寺町国分)
揮毫は「本尊十一面観音」、左の寺号は「サヌキ 国分寺」。中央の朱印は「佛法僧寶」の三宝印。右上の印は「四国八十番」、左下は「千手院」で、この二つは現在のものとほぼ同じようである。

【左】81番 白峯寺
綾松山 白峯寺
本尊:千手観世音菩薩
所在地:香川県綾歌郡松山村(香川県坂出市青海町)
文字部分は版木押しで、「奉納経 本尊千手大悲閣 讃岐国 白峯寺」。中央の朱印は火焔宝珠の中に梵字があるのだが、何であるかわからない。上の印は「第八十一番」、左下は「綾松山白峰寺洞林院」。

根香寺・一宮寺

根香寺・一宮寺の納経

【右】82番 根香寺
青峰山 根香寺
本尊:千手観世音菩薩
所在地:香川県香川郡下笠居村(香川県高松市中山町)
文字部分は版木押しで、「奉納経 本尊千手観音 讃岐 根香寺」。中央の朱印は円に千手観音の種字「キリーク」、右上は「四國八十二番」、左下は「根香教寺之印」で、いずれも現在のものと基本的に同じである。

【左】83番 一宮寺
神毫山 一宮寺
本尊:聖観世音菩薩
所在地:香川県香川郡一宮村(香川県高松市一宮町)
文字部分は版木押しで、「讃州 一宮寺大悲殿 綱維」。綱維は寺の事務を取り仕切る役職である。中央の朱印は円の中に蓮華座と聖観世音菩薩の種字「サ」。右上は「四國八十三番」、左下は「大宝密院」。

高野山出張所から大窪寺まで

高野山出張所・屋島寺

高野山出張所・屋島寺の納経

【右】番外 高野山出張所
高野山出張所(現・紫山 無量寿院/高野山讃岐別院)
本尊:弘法大師
所在地:香川県高松市七十間町(香川県高松市御坊町)
高野山出張所は、現在の高野山讃岐別院に相当する。ただし、現在の讃岐別院は大正5年(1916)高野山の東之坊の寺基を移して開いたもので、明治12年(1879)から大正5年までは御坊町の紫山無量寿院に置かれていた。行基菩薩の開創で、弘法大師が伽藍を整備、観賢僧正の中興という名刹である。
文字部分は版木押しで、「讃岐國高松市 遍照金剛 高野山出張所」。中央の朱印は金剛杵に弘法大師を表す弥勒菩薩の種字「ユ」。右上の印は「大師講第一分社」、左下は「執事」。

【左】84番 屋島寺
南面山 屋島寺
本尊:十一面千手観世音菩薩
所在地:香川県木田郡潟元村(香川県高松市屋島東町)
揮毫は「本尊十一面千手観音」。中央の朱印は蓮華座に千手観音の種字「キリーク」。上の印は「四國八十四番」、左下は「諸願成就」のようである。

八栗寺・志度寺

八栗寺・志度寺の納経

【右】85番 八栗寺
剣五山 八栗寺
本尊:聖観世音菩薩
所在地:香川県木田郡牟礼村(香川県高松市牟礼町牟礼)
文字部分は版木押しで、「奉納経 本尊正観世音大悲殿 東讃五劔山 八栗寺庫」。中央の朱印はない。右上の印は「四國八十五番」。左下の印は「五峯」で、現在のものと同じようだ。

【左】86番 志度寺
補陀落山 志度寺
本尊:十一面観世音菩薩
所在地:香川県大川郡志度村(香川県さぬき市志度)
文字部分は版木押しで、「四国第八十六霊刹 本尊十一面観世音 讃州補陀洛山志度寺」。中央の朱印は「清浄光院」と思われる。上の印は「四國八十六番」、左下は「執事」だろうと思われる。

長尾寺・大窪寺

長尾寺・大窪寺の納経

【右】87番 長尾寺
補陀落山 長尾寺
本尊:聖観世音菩薩
所在地:香川県大川郡長尾村(香川県さぬき市長尾西)
文字部分は版木押しで、「奉納経 本尊聖観音大悲殿 讃岐 補陀洛山 長尾寺」。中央の朱印は蓮華座上の円に聖観世音菩薩の種字「サ」。右上は「四國八十七番」、左下は「長寺」か? いずれも現在のものと基本的に同じである。

【左】88番 大窪寺
医王山 大窪寺
本尊:薬師如来
所在地:香川県大川郡奥山村(香川県さぬき市多和兼割)
文字部分は版木押しで、「結願所 金堂醫王尊 讃陽 大窪寺」。中央の朱印は蓮華座上の火焔宝珠に薬師如来の種字「ベイ」、右上は「四国第八十八番」、左下は「遍照光院」。

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