駒繋神社 | 東京都世田谷区

駒繋神社

駒繋神社は、古くは「子の明神」と称し、その名から安産を祈願する人が多いという。創建年代は不詳だが、天喜4年(1056)源義家が前九年の役に際して戦勝祈願をしたと伝えられる。文治5年(1189)奥州藤原氏征伐に向かった源頼朝も、義家の故事に倣って当社で戦勝を祈願したという源氏ゆかりの神社である。

正式名称 駒繋神社〔こまつなぎじんじゃ〕
御祭神 大国主命
社格等 旧無格社
鎮座地 東京都世田谷区下馬4-27-26 [Mapion|googlemap]
公式サイト http://www.komatunagi.jp/
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目次

御朱印

  • 駒繋神社の御朱印

    (1)

  • 駒繫神社の御朱印

    (2)

(1)平成17年拝受の御朱印。朱印は「駒繋神社」。

(2)平成29年拝受の御朱印。朱印は「駒繫神社」。平成29年から、右上に金の打ち出の小槌の印が加えられた。

御由緒

駒繋神社は、江戸時代以前は「子〔ね〕の明神」と称していた。創建については詳らかでない。天喜4年(1056)源義家が父・頼義と安倍氏征伐のために奥州に向かう途中、当地で子の神に武運を祈ったという伝承があり、それ以前には出雲大社より御分霊を勧請し、鎮守として祀ったのであろうという。

当社では義家の祈願の故事を以て鎮座の起原とし、昭和32年(1957)に鎮座九百年式年大祭、平成19年(2007)に鎮座九百五十年式年大祭を執り行っている。

文治5年(1189)奥州藤原氏征伐のために当地を通過した源頼朝は、義家の故事に倣って当社に参拝した。境内の松(駒繋松)に馬を繋いで戦勝を祈願したことから「駒繋神社」とも呼ばれるようになり、明治以降に正式な社号となった。

なお、当社の鎮座する馬引沢〔うまひきざわ〕村については頼朝にまつわる次のような伝承がある。

頼朝が大軍を率いて奥州に向かう途中、葦毛の馬に乗って渋谷へ進んでいた。ところがこの地で沢を渡っているときに馬が何かに驚き、沢の深みに落ちて死んでしまった。そこで近くに馬を葬り、葦毛塚と名付けた。そして、「これからこの地に来たときは馬から下り、沢は引いて渡れ」と命じた。これに因んで、馬引沢と呼ぶようになったと伝えられる。

また、総大将の馬が死ぬのは不吉であるという農家の老婆の進言に従い、子の明神で戦勝祈願を行ったという。

江戸時代になって村は上馬引沢村(現在の上馬あたり)・中馬引沢村(現在の三軒茶屋あたり)・下馬引沢村(現在の下馬あたり)に分割され、子の明神は下馬引沢村の鎮守とされた。当時の別当は上目黒村宿山組の寿福寺(天台宗、目黒区上目黒)が兼帯していた。

現在の社殿は昭和38年(1963)の造営で鉄筋コンクリートの流造である。神楽殿は明治25年(1892)の建築である。

写真帖

  • 神橋と鳥居

    神橋と大鳥居

  • 手水舎

    手水舎

  • 神楽殿

    神楽殿

  • 稲荷社

    稲荷社

  • 稲荷社

    稲荷社

  • 招魂社

    招魂社

  • 境内社

    御嶽神社・榛名神社・三峯神社

  • 拝殿

    拝殿

  • 本殿

    本殿

メモ

元の蛇崩川の畔の丘に鎮座する。蛇崩川が暗渠となった今も、鳥居の前には鮮やかな朱の神橋が残っている。周辺は住宅街となっているが、境内は緑が多く、厳かな神域となっている。旧称が「子の神」であることから、安産祈願や初宮参りで参拝する人も多いという。

駒繋神社の概要

名称 駒繋神社
通称 子の神
旧称 子の明神 子の神
御祭神 大国主命〔おおくにぬしのみこと〕
鎮座地 東京都世田谷区下馬四丁目27番26号
創建年代 天喜4年(1056)以前
社格等 旧無格社
例祭 9月第3日曜日
神事・行事 1月1日/歳旦祭
1月14日/斎の神
2月節分/節分祭
2月11日/紀元祭
2月17日/祈年祭
3月旧暦二の午日/初午祭
5月第3日曜日/戦没者慰霊祭
6月26日/夏越大祓
11月23日/新嘗祭
12月26日/年越大祓
12月31日/除夜祭

交通アクセス

□東急東横線「祐天寺駅」より徒歩約15分
□東急田園都市線「三軒茶屋駅」より徒歩約20分
□JR「渋谷駅」よりバス
■東急バス東京医療センター行き「下馬一丁目」下車徒歩5分、「駒繫神社」下車徒歩3分

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