武蔵野八幡宮 | 東京都武蔵野市

武蔵野八幡宮

武蔵野八幡宮は、社伝によれば延暦8年(789)坂上田村麻呂が、六井郷霊池(井の頭池)北の丘陵に宇佐八幡宮の御分霊を祀ったことを起源とする。明暦の大火・吉祥寺火事の後、小石川水道橋外・吉祥寺門前の住民が幕府の命により当地に移住し、寛文年間(1661~73)吉祥寺村が開かれると、その氏神として崇敬されるようになった。

正式名称 武蔵野八幡宮〔むさしのはちまんぐう〕
御祭神 誉田別命 比売大神 大帯姫命
社格等 旧村社
鎮座地 東京都武蔵野市吉祥寺東町1-1-23 [Mapion|googlemap]
最寄り駅 吉祥寺(JR中央線・京王井の頭線)
バス停:武蔵野八幡宮・サンロード入口
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目次

御由緒

武蔵野八幡宮は、吉祥寺村の鎮守。かつての吉祥寺村に相当するのは、武蔵野市吉祥寺東町・吉祥寺本町・吉祥寺南町・吉祥寺北町・中町・御殿山である。旧別当は隣接する真言宗の岸養山安養寺だった。

社伝によれば、延暦8年(789)坂上田村麻呂が奥州征伐のために下向していたとき、当地で兵馬がやみ、進軍することができなくなった。田村麻呂が奉持していた宇佐八幡宮の御分霊を六井郷霊池(現在の井の頭池)の北の丘陵に安置し、祈願を行ったところ、霊験あらたかにしてたちまち兵馬は回復した。

田村麻呂はその霊験に感じ、奥州から凱旋の途中、霊池(井の頭池)北の丘陵に社を建立し、宇佐八幡宮の御分霊を祀って東国鎮護の神とした。これが当社の創建である。

天慶年間(938~947)武蔵守となった源経基は、八幡宮を現在の地に遷すとともに、霊池守護神として安芸国の厳島神社より御分霊を勧請した(現在の井の頭弁財天)。

治承4年(1180)源頼朝は伊豆で挙兵したとき、武蔵平氏を味方につけるため安達盛長を派遣した。盛長が当社に祈願したところ、武蔵平氏が頼朝に従ったことから、頼朝はその神徳に報いるため、豊島清光・清重に命じて社殿を造営させたという。

しかし文明年間(1469~86)豊島氏が滅亡すると、住民は離散し、当社も荒廃してしまった。

徳川家康が江戸城に入ると、天正20年(1592)当社を神田上水水源地の守護神として再興し、社殿を造営した。

明暦3年(1657)1月の明暦の大火(振袖火事)と翌4年(1658)1月の吉祥寺火事により、江戸小石川水道橋外にあった諏訪山吉祥寺と門前町も焼失してしまった。吉祥寺火事は、吉祥寺近くの本郷六丁目が火元で、最初に吉祥寺が類焼したことからその名で呼ばれるという。

幕府はこれらの大火を契機として江戸の都市改造計画を行い、それに伴って吉祥寺は駒込に移転した。また、万治2年(1659)吉祥寺門前の住民には幕府御用の茅刈り場であった札野が替え地として与えられ、移住を命じられた。これが吉祥寺村の起こりで、寛文4年(1664)同様の経緯で開かれた西窪村や連雀新田(下連雀村)とともに検地が行われた。

以来、当社は吉祥寺村の鎮守として崇敬を受け、明治になると村社に列した。

御朱印

  • 武蔵野八幡宮の御朱印

    (1)

  • 武蔵野八幡宮の御朱印

    (2)

  • 大国神の御朱印

    (3)

(1)平成17年拝受の御朱印。朱印は「武蔵野八幡宮」。

(2)平成29年拝受の御朱印。朱印は「武蔵野八幡宮」。

(3)武蔵野吉祥七福神の大国神の御朱印、平成23年拝受。

写真帖

  • 社頭風景

    社頭風景

  • 正面参道の鳥居

    正面参道の鳥居

  • 井の頭弁財天道標

    井の頭弁財天の道標

  • 手水舎

    手水舎

  • 西参道の鳥居

    西参道の鳥居

  • 神輿庫

    神輿庫

  • 境内社

    境内社

  • 拝殿

    拝殿

  • 社号額

    社号額

  • 本殿

    本殿

メモ

旧吉祥寺村のほぼ中央、五日市街道と吉祥寺通りの交差点に鎮座する。付近には武蔵野八幡宮の旧別当で真言宗の安養寺をはじめ、曹洞宗の月窓寺、日蓮宗の蓮乗寺、浄土宗の光専寺という4つの寺があり、かつては四軒寺と呼ばれたところである(現在も交差点の名に残っている)。
五日市街道から境内を見ると木々が繁り、鎮守の森の風情を残す。境内に入ると、すぐ左手に天明5年(1785)に建てられた井の頭弁財天の道標がある。高さ2mという大きなもので、元は武蔵野八幡宮の対角にあった。大正の頃、道路拡幅工事のため井の頭通りと吉祥寺通りの交差点に移し、さらに昭和44年(1969)武蔵野郷土館(現・江戸東京たてもの園)に移された。その後、平成20年(2008)旧地にほど近い武蔵野八幡宮境内に帰ってきた。
境内社は一つの社殿に大鳥神社・出雲神社・三島神社・疱瘡神社・須賀神社・稲荷神社・厳島神社を合祀している。出雲神社は武蔵野吉祥七福神の大国神。大鳥神社では、11月酉の日に酉の市が行われる。

武蔵野八幡宮の概要

名称 武蔵野八幡宮
旧称 八幡神社
御祭神 誉田別命〔ほんだわけのみこと〕(応神天皇)
比売大神〔ひめのおおかみ〕(宗像三女神)
大帯姫命〔おおたらしひめのみこと〕(神功皇后)
鎮座地 東京都武蔵野市吉祥寺東町一丁目1番23号
創建年代 延暦8年(789)
社格等 旧村社
例祭 9月15日
神事・行事 1月1日/歳旦祭
2月節分/節分祭
5月下旬/春祭
11月一の酉の日/新嘗祭
11月酉の日/大鳥祭(酉の市)
12月31日/大晦日祭
巡拝 武蔵野吉祥七福神(大国神)

交通アクセス

□JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺駅」より徒歩10分

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