布多天神社

布多天神社

布多天神社は、調布の総鎮守。創建年代は不詳だが、社伝では垂仁天皇の御代の創祀という。延喜式神名帳所載の多摩郡八座の一。元は古天神というところにあったが、文明9年(1477)多摩川の洪水を避けて現社地に遷座。江戸時代、甲州街道に布田宿が成立すると、その総鎮守として崇敬された。

正式名称 布多天神社〔ふだてんじんしゃ〕
御祭神 少彦名命 〈配祀〉菅原道真公
社格等 式内社 旧郷社
鎮座地 東京都調布市調布ヶ丘1-8-1 [Mapion|googlemap]
最寄り駅 調布(京王線)
バス停:電通大通り
公式サイト http://fudatenjin.or.jp/
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御由緒

布多天神社は布田五宿(上石原・下石原・上布田・下布田・国領)の総鎮守で、五宿天神と称された(『新編武蔵風土記稿』には、氏子として布田五宿のほか、小島分・上給・矢ヶ崎村が挙げられている)。明治22年(1889)布田五宿と飛田給・上給が合併して調布町となると、その総鎮守となった。

江戸時代以前の別当は真言宗の広福山栄法寺。栄法寺は大正14年(1925)に宝性寺・不動院と合併し、三栄山大正寺となっている。

創建年代は詳らかでないが、延喜式神名帳にその名が見える古社である。社伝によれば、垂仁天皇の御代(B.C.29~A.D.70)の御鎮座とされる。

古くは多摩川のほとりの古天神というところにあったが、文明9年(1477)洪水を避けて現社地に遷座した。この時、菅原道真公を配祀したという。江戸時代に入り、甲州街道が整備されて布田宿が成立すると、その総鎮守とされた。

『新編武蔵風土記稿』には、当社に伝わる縁起から、調布の名の由来に関する伝承が引用されている。

それによれば、桓武天皇の御代、木綿の実が初めて渡来したが、それから布を製造する方法は知られていなかった。その頃、多摩川のほとりに菅原家ゆかりの広福長者という人が、布多天神に七日七夜参籠して神告を受け、布の製法を教えられた。そこで多摩川にさらして布を整え、献上したのが我が国の木綿の始まりであるという。

天皇は大変喜ばれ、この布を調布〔てつくり〕と名付けられた。それからこの辺りを武州調布の里と呼ぶようになったという(ただし、調布については『万葉集』に載せられた歌に見え、年代が合わない)。

また、布多天神に菅原道真公を配祀したのは広福長者の子孫・原永法で、出家して草庵を結び、当社を守っていた。後に院号を賜って広福山常行院永法寺と号し、当社の別当となったという。

明治6年(1873)郷社に列格。

本殿は宝永3年(1706)の建造で、調布市指定有形文化財。現在は覆殿の中に納められている。拝殿は昭和60年(1985)の造営。

毎月25日の天神様の縁日には境内で天神市が行われる。かつて、暮れの市は盛大で、世田谷のボロ市と並び称されたという。

御朱印

  • 布多天神社の御朱印

    (1)

  • 布多天神社の御朱印

    (2)

  • 布多天神社の御朱印

    (3)

(1)平成17年拝受の御朱印。中央の朱印は「式内郷社布多天神社」、右上の印は「延喜式内武州調布」、左下は「布多天神社社務所印」。

(2)平成22年拝受の御朱印。朱印は平成17年のものと同じ。

(3)平成29年拝受の御朱印。中央の朱印は「式内郷社布多天神社」、右上は「延喜式内武州調布」、左下は「布多天神社社務所之印」だが、いずれも新しくなっているようだ。

摂末社の御朱印

  • 調布大鳥神社の御朱印

    (1)

(1)末社・大鳥神社、平成28年の酉の市でいただいた御朱印。中央の朱印は「調布大鳥神社」、左下は「布多天神社社務所之印」。

写真帖

  • 鳥居

    鳥居

  • 稲荷神社

    稲荷神社

  • 神楽殿

    神楽殿

  • 撫で牛

    撫で牛

  • 狛犬

    寛政8年(1796)の狛犬

  • 稲荷社

    稲荷社

  • 大鳥神社・金刀比羅神社

    大鳥神社・金刀比羅神社

  • 御嶽神社・祓戸神社・疱瘡神社

    御嶽神社・祓戸神社・疱瘡神社

  • 厳島神社

    厳島神社

  • 拝殿

    拝殿

  • 本殿(覆殿)

    本殿(覆殿)

見どころ

■狛犬
寛政8年(1796)に建立された市内最古の狛犬。願主は「惣氏子中」「惣商人中」となっており、当社境内で開かれる天神市の繁栄と商売繁盛を祈願して寄進されたものである。調布市指定有形文化財。

メモ

きれいに整備された境内に樹木が生い茂る。調布の駅からも近い街中だが、甲州街道から少し奥に入っていることもあり、落ち着いたたたずまいである。境内で休んだり、散歩をする人の姿も見受けられ、地元に密着した神社という印象を受けた。
当社では御朱印をいただくとき、書き終えた御朱印帳をお祓いしてくださる。これは平成17年に初めて御朱印をいただいたときから変わらない。初めての時は少々驚いたが、とてもありがたく感じた。

布多天神社の概要

名称 布多天神社
通称 五宿天神
御祭神 少彦名命〔すくなひこなのみこと〕
〈配祀〉
菅原道真公〔すがわらのみちざねこう〕
鎮座地 東京都調布市調布ヶ丘一丁目8番1号
創建年代 垂仁天皇の御代(B.C.29~A.D.70)
社格等 式内社 旧郷社
延喜式 武蔵國多磨郡 布多天神社
例祭 9月25日
神事・行事 1月1日/歳旦祭
1月10日/新年祭
1月25日/初天神
2月3日/節分祭
2月11日/紀元祭
2月25日/祈年祭
6月25日/夏越大祓式・茅の輪神事
7月7日/七夕祭
11月酉の日/大鳥神社祭・酉の市
11月25日/新嘗祭
12月25日/終天神・大祓式
12月31日/除夜祭

交通アクセス

□京王線「調布駅」より徒歩約5分


※掲載の情報は最新のものとは限りません。ご自身で確認をお願いします。

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