根津神社 | 東京都文京区

根津神社

根津神社は、日本武尊が東征の折、駒込千駄木の団子坂付近に奉斎し、文明年間(1469~87)太田道灌が再興したと伝えられる。甲府藩主・徳川綱重の子・綱豊(6代将軍家綱)が5代将軍綱吉の跡継ぎに定められたことにより、その産土神として徳川将軍家の崇敬を受けるようになった。現社殿は宝永3年(1706)綱豊の屋敷地を寄進して造営したもので、国の重要文化財に指定されている。

正式名称 根津神社〔ねづじんじゃ〕
御祭神 須佐之男命 大山咋命 誉田別命 〈相殿〉大国主命 菅原道真公
社格等 旧府社 元准勅祭社
鎮座地 東京都文京区根津1-28-9 [Mapion|googlemap]
公式サイト http://www.nedujinja.or.jp/
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目次

御朱印

根津神社の御朱印

(1)

根津神社の御朱印

(2)

根津神社の御朱印

(3)

(1)平成17年拝受の御朱印。朱印は「根津神社」。

(2)平成24年拝受の御朱印。中央の朱印は平成17年のものと同じ「根津神社」、右下に「元准勅祭神社十社之内」。

(3)平成28年拝受の御朱印。中央の朱印は平成17年のものと同じ「根津神社」。社号は印判で、有栖川宮幟仁親王による神号額の書を用いている。

昔の御朱印

根津神社の御朱印

(4)

(4)昭和11年の御朱印。上の印は「根津大神御璽」、下は「根津神社之印」。

御由緒

根津神社の創祀は詳らかでないが、社伝によれば、日本武尊が現在の駒込千駄木の団子坂あたり(旧称・元根津)に奉斎したことに始まる。文明年間(1469~87)、太田道潅によって再興されたという。

御祭神は素盞嗚尊で、左右に山王権現(大山咋命・江戸城の鎮守)と八幡宮(誉田別尊・源氏の氏神)を配祀する。

現社地は甲府宰相・徳川綱重の屋敷で、その子綱豊(6代将軍家宣)の誕生地である。そのため、根津権現は家宣の産土神ということになった。これによって徳川将軍家から篤く遇されることとなる。

宝永2年(1705)5代将軍綱吉が綱豊(家宣)を跡継ぎに定めると、根津権現に綱豊の屋敷跡を寄進。天下普請といわれる社殿の造営を行い、翌宝永3年(1706)完成した。これが現在の社殿で、本殿・幣殿・拝殿・唐門・西門・透塀・楼門が全て欠けずに現存している(国の重要文化財)。さらに朱印地500石を寄進した。

正徳4年(1714)には、家宣の命により、山王祭・神田祭と同格の天下祭が執り行われた。この時、家宣が寄進した大神輿3基が現存している。

その盛んな様は、当時の流行り歌に「宝永祭は見事なことよ、誰も見に行け、行きなば、いざ老後の思い出も、是なむめり、だんだんけいごを引きつれ引きつれ、よるな、さはるな、かたより行け、塗笠お手に持て、しどけのないのが、サヽヽ見事よ」と歌われたという。

明治元年(1868)准勅祭社に列す。同5年(1872)郷社に列格、大正3年(1914)、府社に昇格した。

資料

江戸名所図会

根津権現社 上野より五町ばかりを隔てて乾の方にあり。

祭神 素盞嗚尊(御産土神) 相殿 左 山王権現(御城鎮守神) 右 八幡宮(源家祖神)
当社境内始は甲府公〔徳川綱重〕御館の地なりしが、根津権現は大樹(文昭公〔六代将軍家宣〕)の御産土神にして、御宮参迄ありける故、後に右の御館の地を賜はり、宝永年中新に当社を御造営ありて、結構備はる。随身門に掛る根津大権現の額は大明院宮公弁法親王の真蹟なり。旧地は千駄木坂の上、元根津といへるところにあり(祭礼は隔年九月廿一日なり)。
観音堂(本社の左岡山のうへにあり。洛陽清水寺の模にして本尊千手大悲の像は慈覚大師の作といへり)
本社境内は仮山泉水等をかまへ、草木の花四季を遂て絶えず。実に遊観の地なり。殊に門前には貨食店軒をならべて詣人を憩はしめ、カン歌の声間断なし。

写真帖

鳥居
鳥居と社号標
神橋
神橋
楼門
楼門
神楽殿
神楽殿
胞衣塚
徳川家宣公胞衣塚
庚申塔
庚申塔
塞大神
塞大神
駒込稲荷神社
駒込稲荷神社
乙女稲荷神社
乙女稲荷神社
唐門
唐門
青銅燈籠
青銅燈籠(重文)
拝殿
拝殿(重文)
神号額
拝殿の扁額 有栖川宮幟仁親王筆
本殿
本殿(重文)

メモ

御朱印を拝受したときは「つつじ祭り」の最中で、参拝者・観光客があふれていた。上の写真は、後日、撮影し直したもの。

根津神社の概要

名称 根津神社
旧称・通称 根津権現 須賀神社
御祭神 須佐之男命〔すさのおのみこと〕
大山咋命〔おおやまくいのみこと〕
誉田別命〔ほんだわけのみこと〕
〈相殿〉
大国主命〔おおくにぬしのみこと〕
菅原道真公〔すがわらのみちざねこう〕
鎮座地 東京都文京区根津一丁目28番9号
創建年代 不詳
社格等 旧府社 元准勅祭社
例祭 9月21日
※9月中旬土・日曜日/神賑行事
神事・行事 1月1日/歳旦祭
2月節分/節分祭
2月上午の日/駒込乙女両稲荷初午祭
2月17日/祈年祭
4月中旬~5月5日/つつじまつり
6月30日/大祓
11月/文化財ウォーク
11月23日/新嘗祭
12月31日/大祓
文化財 〈重文〉本殿・幣殿・拝殿(附:銅燈籠2基)・唐門・西門・透塀・楼門
巡拝 東京十社

交通アクセス

□東京メトロ千代田線「根津駅」「千駄木駅」より徒歩5分
□東京メトロ南北線「東大前駅」より徒歩5分
□都営三田線「白山駅」より徒歩10分

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