官幣中社の御朱印(1)

 近代社格制度における神宮及び官国幣社の御朱印の紹介。近代社格制度が制定された明治4年(1871)から廃止された昭和20年(1945)までの御朱印を掲載する。

ここでは官幣中社全23社のうち鎌倉宮以下の11社の御朱印を紹介する。

神社の順序、掲載する御朱印の基準、各神社の説明の内容についてはこちらを参照。

各神社の画像はいずれも資料として収集した戦前の絵はがきである。
神宮及び官国幣社の御朱印一覧

これまで資料として収集してきた江戸時代から昭和に至る納経帳や御朱印を紹介する。御朱印の歴史や意義に関する議論の混乱は、実際の資料を見ることな...
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鎌倉宮

鎌倉宮

社殿(大正7年~昭和8年)

鎌倉宮
御祭神:護良親王
鎮座地:神奈川県鎌倉市二階堂
社格:-
列格:明治6年6月9日(明治2年7月21日創立)
公式サイト:https://www.kamakuraguu.jp/

※絵はがき…朱印は長谷寺(鎌倉)のもの。

御朱印

  • 鎌倉宮の御朱印

    (1)

  • 鎌倉宮の御朱印

    (2)

  • 鎌倉宮の御朱印

    (3)

  • 鎌倉宮の御朱印

    (4)

(1)明治39年(1906)はがきに押された御朱印(明治39年のはがきアルバム所収)。朱印は「鎌倉宮」。

(2)大正10年(1921)頃の御朱印。中央の朱印は「鎌倉宮」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。右上の印は「官幣中社鎌倉宮/奉祀故征夷大将軍/大塔宮護良親王」。

(3)昭和15年(1940)の御朱印。中央の朱印は(2)と同じ「鎌倉宮」。右上の印は「官幣中社鎌倉宮/祭神征夷大将軍/大塔宮護良親王」。

(4)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

井伊谷宮

井伊谷宮

本殿(昭和8年~昭和20年)

井伊谷宮
御祭神:宗良親王
鎮座地:静岡県引佐郡井伊谷村井伊谷(浜松市北区引佐町井伊谷)
社格:-
列格:明治6年6月9日(明治5年2月12日創立)
公式サイト:https://www.iinoyaguu.or.jp/

御朱印

  • 井伊谷宮の御朱印

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  • 井伊谷宮の御朱印

    (2)

  • 井伊谷宮の御朱印

    (3)

(1)時期不詳、大正末から昭和初期のものと思われる御朱印。下の朱印は「官幣中社井伊谷宮」で、昭和17年の『惟神の礎』二はこの印が掲載されている。上の印は李花紋。

(2)昭和17年(1942)の御朱印。朱印は(1)と同じ「官幣中社井伊谷宮」。

(3)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

八代宮

八代宮

社殿(大正7年~昭和8年)

八代宮
御祭神:征西将軍懐良親王
鎮座地:熊本県八代市松江城町
社格:-
創立・列格:明治13年8月3日(明治17年4月20日鎮座)

御朱印

  • 八代宮の御朱印

    (1)

  • 八代宮の御朱印

    (2)

  • 八代宮の御朱印

    (3)

  • 八代宮の御朱印

    (4)

  • 八代宮の御朱印

    (5)

(1)明治21年(1888)の御朱印。中央の朱印は「神璽」。右上の印は「官幣中社」、左下は「八代宮社務所」。

(2)昭和3年(1928)頃の御朱印。中央の朱印は「八代宮」で、周囲に鳳凰と雲をあしらっている。昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。右上の印は「官幣中社」、左下は「八代宮社務所」で、(1)で使われている印と同じもののようだ。

(3)昭和16年(1941)の御朱印、A5サイズより少し小さい超大判の集印帖に押印。中央の朱印は「官幣中社八代宮」。下の印は(2)と同じ「八代宮」。右上は「官幣中社」。

(4)昭和19年(1944)の御朱印、(3)と同じ超大判の集印帖に押印。朱印は(3)と同じ「官幣中社八代宮」。

(5)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

梅宮神社(梅宮大社)

梅宮大社

拝殿・本殿(大正7年~昭和8年)

梅宮神社
現在の社号:梅宮大社
御祭神:酒解神、大若子神、小若子神、酒解子神
鎮座地:京都府京都市右京区梅津フケノ川町
社格:式内社(名神大 月次新嘗)、二十二社
国史所載の神階:従三位
列格:明治4年5月14日
公式サイト:http://www.umenomiya.or.jp/

御朱印

  • 梅宮大社の御朱印

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  • 梅宮大社の御朱印

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  • 梅宮大社の御朱印

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  • 梅宮大社の御朱印

    (4)

  • 梅宮大社の御朱印

    (5)

(1)明治13年(1880)の御朱印。中央の朱印は「官幣中社」。右上の印は梅花の枠に「官幣中社」。左下は「梅宮社務所」。墨書は「官幣中社/梅宮神社/社務所」。

(2)大正8年(1919)の御朱印。中央の朱印は「守護」。上の朱印は(1)に使われている梅花の枠に「官幣中社」の印。墨書は「京都葛野郡/梅津村鎮座/官幣中社梅宮神社」。

(3)昭和5年(1930)の御朱印。中央の朱印は「梅宮」。上の印は「官幣中社」、左下は「梅宮神社々務所之印」。墨書は「官幣中社梅宮神社」。

(4)昭和16年(1941)の御朱印。朱印は「官幣中社梅宮神社」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。

(5)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

貴船神社

貴船神社

拝殿(昭和8年~昭和20年)

貴船神社
御祭神:闇龗神
鎮座地:京都府愛宕郡鞍馬村貴船(京都市左京区鞍馬貴船町)
社格:式内社(名神大 月次新嘗)、二十二社
国史所載の神階:正四位下
列格:明治4年5月14日
公式サイト:https://kifunejinja.jp/

御朱印

  • 貴船神社の御朱印

    (1)

  • 貴船神社の御朱印

    (2)

  • 貴船神社の御朱印

    (3)

  • 貴船神社の御朱印

    (4)

  • 貴船神社の御朱印

    (5)

(1)明治12年(1879)の御朱印。中央の朱印は「貴船」で、周囲に雨龍があしらわれている。左下は「貴船神社之印」。墨書は「官幣中社/貴船神社/社務所」。

(2)大正10年(1921)の御朱印。中央の朱印は「山城国 官幣中社 貴船神社 参拝證」。右上の印は葵の神紋、左下は「貴船神社」。

(3)昭和5年(1930)頃の御朱印。中央の朱印は「官幣中社 貴舩神社」。上の印は葵の神紋。

(4)昭和16年(1941)の御朱印。朱印は「貴布祢社」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。

(5)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

大原野神社

大原野神社

本殿(昭和8年~昭和20年)

大原野神社
御祭神:健御賀豆智命、伊波比主命、天之子八根命、比売神
鎮座地:京都府乙訓郡大原野村大原野(京都市西京区大原野南春日町)
社格:国史見在社、二十二社
列格:明治4年5月14日
公式サイト:https://oharano-jinja.jp/

御朱印

  • 大原野神社の御朱印

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  • 大原野神社の御朱印

    (2)

  • 大原野神社の御朱印

    (3)

  • 大原野神社の御朱印

    (4)

(1)明治14年(1881)の御朱印。中央の朱印は「大原野大神璽」。右上の印は「官幣中社」、左下は「大原野神社印」。墨書は「山城國乙訓郡/大原野神社/社務所」。

(2)大正10年代の御朱印。中央上の朱印が下り藤に雌雄の鹿。右上の印は「官幣中社」、中央下が「大原野神社印」。

(3)昭和16年(1941)の御朱印。朱印は「官幣中社大原野神社」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。

(4)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

吉田神社

吉田神社

境内(明治40年以前)

吉田神社
御祭神:健御賀豆智命、伊波比主命、天之子八根命、比売神
鎮座地:京都市左京区吉田神楽岡町
社格:式外社、二十二社
列格:明治4年5月14日
公式サイト:http://www.yoshidajinja.com/

御朱印

  • 吉田神社の御朱印

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  • 吉田神社の御朱印

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  • 吉田神社の御朱印

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  • 吉田神社の御朱印

    (4)

  • 吉田神社の御朱印

    (5)

  • 吉田神社の御朱印

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  • 吉田神社大元宮の御朱印

    (7)

  • 吉田神社の御朱印

    (8)

(1)明治12年(1879)の御朱印。中央の朱印は「吉田社印」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。左下の印は「吉田神社社務所之印」。

(2)明治13年(1880)の御朱印。朱印、墨書は(1)と同じ。

(3)時期不詳の御朱印、大正から昭和初めのものと思われる。上の朱印は「京都市吉田山 官幣中社吉田神社」、下の印は「吉田社印」。

(4)大正15年(1926)の御朱印。中央の朱印は「吉田社印」。右上の印は「山城神楽岡鎮座」、左下は「官幣中社吉田神社社務所印」。

(5)昭和4年(1929)の御朱印。中央の朱印は「官幣中社吉田神社」、左下は「吉田神社社務所印」。

(6)昭和16(1941)年の御朱印。上の朱印は「山城神楽岡鎮座」、下は「官幣中社吉田神社」。

(7)昭和4年(1929)、末社・大元宮の御朱印。中央の朱印は「官幣中社 吉田神社」「日本第一霊場 太元宮」、右上は「日本第一霊場 斎場所太元宮」「天神地祇八百萬神」。

(8)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

北野神社(北野天満宮)

北野天満宮

拝殿(明治40年~大正7年、手彩色)

北野神社
現在の社号:北野天満宮
御祭神:菅原道真朝臣
鎮座地:京都府京都市上京区馬喰町
社格:二十二社
列格:明治4年5月14日
公式サイト:https://kitanotenmangu.or.jp/

御朱印

  • 北野天満宮の御朱印

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  • 北野天満宮の御朱印

    (2)

  • 北野天満宮の御朱印

    (3)

  • 北野天満宮の御朱印

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  • 北野天満宮の御朱印

    (5)

  • 北野天満宮の御朱印

    (6)

  • 北野天満宮の御朱印

    (7)

  • 北野天満宮の御朱印

    (8)

(1)明治16年(1883)の御朱印。中央の朱印は「北野神社之印」。左下は「北野神社社務所印」。墨書は「官幣中社/北野神社/社務所」。

(2)大正8年(1919)の御朱印。中央の朱印は(1)と同じ「北野神社之印」。左下の印は「北野神社社務所印」。墨書は「官幣中社/北野天満大神/社務所」。

(3)昭和2年(1927)の御朱印。中央下の朱印は(1)と同じ「北野神社之印」。上の印は「北野天満宮 千二十五年祭 参拝記念」。

(4)昭和3年(1928)の御朱印。中央の朱印は「官幣中社北野神社参拝記章」。右上の印は「北野天満宮」、左下は「北野神社社務所印」。

(5)昭和4年(1929)の御朱印。上の朱印は「北野天満宮」、下は「北野神社 参拝之章」。

(6)昭和9年の御朱印。上の印は「北野天満宮」で(3)と同じ。下は「北野神社之印」で、周囲が欠けているが(1)と同じものと思われる。

(7)昭和10年代の御朱印。朱印は「北野天満宮」。

(8)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。ただし、この印が御朱印として使われている例は見たことがない。

金鑚神社

金鑚神社

拝殿と中門(昭和8年~昭和20年)

金鑚神社
御祭神:天照大神、素盞嗚尊
鎮座地:埼玉県児玉郡青柳村二ノ宮(埼玉県児玉郡神川町二ノ宮)
社格:式内社(名神大)
国史所載の神階:従五位下
昇格:明治18年4月22日
※明治6年県社兼郷社→明治18年官幣中社
公式サイト:https://www.kanasana.jp/

御朱印

  • 金鑚神社の御朱印

    (1)

  • 金鑚神社の御朱印

    (2)

(1)昭和12年(1937)の御朱印。中央の朱印は「官幣中社金鑚神社」。下の印は「官幣中社金鑚神社社務所印」。

(2)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

金崎宮

金崎宮

全景(大正7年~昭和8年)

金崎宮
御祭神:尊良親王、恒良親王
鎮座地:福井県敦賀市泉(敦賀市金ヶ崎町)
社格:-
創立・列格:明治23年9月6日(明治26年5月5日鎮座)
公式サイト:http://kanegasakigu.jp/

御朱印

  • 金崎宮の御朱印

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  • 金崎宮の御朱印

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  • 金崎宮の御朱印

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  • 金崎宮の御朱印

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  • 金崎宮の御朱印

    (5)

(1)大正10年(1921)頃の御朱印。中央の朱印は「金崎宮印」。上の印は「官幣中社金崎宮印/参拝紀念」。

(2)昭和5年(1930)の御朱印。上の朱印は「金崎宮」。下の印は「官幣中社金崎宮社務所印」。墨書は「官幣中社金崎宮」。

(3)昭和10年(1935)頃の御朱印。朱印は(2)と同じ「金崎宮」。

(4)昭和16年(1941)の御朱印。朱印は「官幣中社金崎宮」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。

(5)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

太宰府神社(太宰府天満宮)

太宰府天満宮

全景(大正7年~昭和8年)

太宰府神社
現在の社号:太宰府天満宮
御祭神:菅原道真朝臣
鎮座地:福岡県筑紫郡太宰府町太宰府(太宰府市宰府)
社格:-
昇格:明治28年1月4日
※明治4年国幣小社→明治15年官幣小社→明治28年官幣中社
公式サイト:https://www.dazaifutenmangu.or.jp/

御朱印

  • 太宰府天満宮の御朱印

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  • 太宰府天満宮の御朱印

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  • 太宰府天満宮の御朱印

    (3)

  • 太宰府天満宮の御朱印

    (4)

  • 太宰府天満宮の御朱印

    (5)

(1)明治14年(1881)の御朱印、木版刷りの書き置き。中央の朱印は「太宰府神社印」。左下の印は「太宰府神社社務所」。文字は木版で「太宰府神社/社務所」、右上に墨書で「國幣小社」。

(2)明治22年(1889)の御朱印、木版刷りの書き置き。中央の朱印は(1)と同じ「太宰府神社印」。右上の印は「官幣小社」、左下は「太宰府神社社務所印」。文字は木版で「太宰府神社/社務所」。

(3)昭和7年の御朱印。中央の朱印は梅花の形の枠に「官幣中社太宰府神社」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。上の印は梅の花と「天満宮」、下は「太宰府神社社務所印」。

(4)昭和10年(1935)の御朱印。中央の朱印は(3)と同じ「官幣中社太宰府神社」。右上の印は「太宰府天満宮」。

(5)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

https://goshuin.net/old-nokyo/kankokuheisha-goshuin/3

【1】神宮・官幣大社の御朱印(1)
【2】官幣大社の御朱印(2)
【3】官幣大社の御朱印(3)
【4】官幣大社の御朱印(4)
【5】官幣大社の御朱印(5)
【6】国幣大社の御朱印
【7】官幣中社の御朱印(1)
【8】官幣中社の御朱印(2)
【9】国幣中社の御朱印(1)
【10】国幣中社の御朱印(2)
【11】国幣中社の御朱印(3)
【12】官幣小社の御朱印
【13】国幣小社の御朱印(1)
【14】国幣小社の御朱印(2)
【15】国幣小社の御朱印(3)
【16】別格官幣社の御朱印(1)
【17】別格官幣社の御朱印(2)


※掲載の情報は最新のものとは限りません。ご自身で確認をお願いします。

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