官幣大社の御朱印(3)

近代社格制度における神宮及び官国幣社の御朱印の紹介。近代社格制度が制定された明治4年(1871)から廃止された昭和20年(1945)までの御朱印を掲載する。

ここでは官幣大社全64社のうち氷川神社以下16社の御朱印を紹介する(ただし日前神宮と國懸神宮は同一境内に鎮座し、御朱印は共通であるため、実質的には15社)。

神社の順序、掲載する御朱印の基準、各神社の説明の内容についてはこちらを参照。

各神社の画像はいずれも資料として収集した戦前の絵はがきである。
神宮及び官国幣社の御朱印一覧

昔の納経帳・集印帖
これまで資料として収集してきた江戸時代から昭和に至る納経帳や御朱印を紹介する。御朱印の歴史や意義に関する議論の混乱は、実際の資料を見ることなく想像で語る人が多いことが大きな要因だと考える。実物を確認すれば自ずと整理されていくだろう。まだまだ...

氷川神社

氷川神社

拝殿(大正7年~昭和8年)

■氷川神社
御祭神:須佐之男命、大己貴命、稲田姫命
鎮座地:埼玉県大宮市高鼻(さいたま市大宮区高鼻町)
社格:式内社(名神大 月次新嘗)、武蔵国一宮、勅祭社
国史所載の神階:正四位上
列格:明治4年5月14日
公式サイト:https://musashiichinomiya-hikawa.or.jp/

※絵はがき…明治15年(1882)造営の旧社殿。昭和15年(1940)に現在の社殿が造営された。

■御朱印

  • 氷川神社の御朱印

    (1)

  • 氷川神社の御朱印

    (2)

  • 氷川神社の御朱印

    (3)

  • 氷川神社の御朱印

    (4)

  • 氷川神社の御朱印

    (5)

  • 氷川神社の御朱印

    (6)

  • 氷川神社の御朱印

    (7)

  • 氷川神社の御朱印

    (8)

(1)明治17年の御朱印。中央の朱印は「氷川神社之印」、左下は「官幣大社氷川神社社務所印」。文字は木版で「武蔵國足立郡高鼻村鎮座/官幣大社/氷川神社/社務所」。

(2)明治36年の御朱印。中央の朱印は「神璽」。左下は「官幣大社氷川神社社務所印」で(1)と同じ。文字は木版で「武蔵國足立郡鎮座/官幣大社/氷川神社/社務所」、(1)と同じ版木だが「高鼻村」の文字を削り取ったようだ。

(3)大正13年(1924)に発行された『神社山陵参拝記』(朝日新聞社)の付録「神社山陵印譜」に収録された御朱印。上の朱印は「神璽」。下は「官幣大社氷川神社印」。

(4)昭和8年(1933)2月の御朱印。中央の朱印は「氷川神社」、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。下は「官幣大社氷川神社社務所印」。揮毫は「武蔵國一之宮/官幣大社氷川神社」。

(5)昭和8年(1933)5月の御朱印。中央の朱印は(3)と同じ「氷川神社」。左下の印は(3)と同じ「官幣大社氷川神社印」。揮毫は「武蔵一之宮/官幣大社氷川神社」。

(6)昭和14年(1939)の御朱印。上の朱印は「官幣大社氷川神社印」で、(3)(4)で使われているものと同じ。下のスタンプは「武蔵國総鎮守氷川神社社務所/参拝紀念」。

(7)昭和17年(1942)の御朱印。中央の朱印は(3)と同じ「氷川神社」だが、横になっている。

(8)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

安房神社

安房神社

拝殿(大正7年~昭和8年)

安房神社
御祭神:天太玉命
鎮座地:千葉県安房郡神戸村大神宮ノ内(館山市大神宮)
社格:式内社(名神大 月次新嘗)、安房国一宮
国史所載の神階:正三位勲八等
列格:明治4年5月14日
公式サイト:http://www.awajinjya.org/

※絵はがき…入母屋造の旧拝殿。現在の拝殿は昭和52年(1977)造営。

■御朱印

  • 安房神社の御朱印

    (1)

  • 安房神社の御朱印

    (2)

(1)昭和10年(1935)の御朱印。中央の朱印は「安房神社」、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。右上の印は「官幣大社」、下は「官幣大社安房神社社務所印」。

(2)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

※おかもと氏の「昔の集印帖」には上の印とは違う昭和初期の御朱印が掲載されている。

香取神宮

香取神宮

拝殿(大正7年~昭和8年)

香取神宮
御祭神:伊波比主命(※現在は経津主大神の名を用いているが同神)
鎮座地:千葉県香取郡香取町香取(香取市香取)
社格:式内社(名神大 月次新嘗)、下総国一宮、勅祭社
国史所載の神階:正一位勲一等
列格:明治4年5月14日
公式サイト:https://katori-jingu.or.jp/

※絵はがき…本殿と同じく元禄13年(1700)に建造された旧拝殿。昭和10年代に皇紀二千六百年の記念事業として現在の拝殿が造営された。

■御朱印

  • 香取神宮の御朱印

    (1)

  • 香取神宮の御朱印

    (2)

  • 香取神宮の御朱印

    (3)

  • 香取神宮の御朱印

    (4)

  • 香取神宮の御朱印

    (5)

(1)明治17年(1884)の御朱印。中央に朱印はない。左下の印は「香取神宮廳印」。揮毫は「香取大神宮」。

(2)昭和3年(1928)の御朱印。中央の朱印は「香取神宮」。右上の印は「官幣大社」、左下は「千葉縣香取町鎮座」。

(3)昭和12年(1937)頃の御朱印。中央の朱印は鳳凰と「香取神宮」。右上の印は「本朝振武之始祖」、左下は「千葉縣香取町鎮座」。

(4)昭和10年代中頃の御朱印。朱印は「香取神宮」。

(5)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。私の手許にこの印はないが、おかもと氏の「昔の集印帖」に掲載されている。

※おかもと氏の「昔の集印帖」にはこれらの印とは違う昭和初期の御朱印が掲載されている。

鹿島神宮

鹿島神宮

社殿(昭和8年~昭和20年)

鹿島神宮
御祭神:武甕槌神
鎮座地:茨城県鹿島郡鹿島町宮中(鹿嶋市宮中)
社格:式内社(名神大 月次新嘗)、常陸国一宮、勅祭社
国史所載の神階:正一位勲一等
列格:明治4年5月14日
公式サイト:https://kashimajingu.jp/

■御朱印

  • 鹿島神宮の御朱印

    (1)

  • 鹿島神宮の御朱印

    (2)

  • 鹿島神宮の御朱印

    (3)

(1)昭和初期(昭和5年以前)の御朱印。中央の朱印は「鹿島神宮」、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。右上は「官幣大社」、左下は「鹿島神宮社務所之印」。

(2)昭和12年(1937)の御朱印。中央の朱印は「鹿島神宮」で、(1)とほぼ同じだが少し字体が違っており、印を新調したものと思われる。右上は「官幣大社」。

(3)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

三島神社(三嶋大社)

三嶋大社

拝殿(大正7年~昭和8年)

■三島神社
現社号:三嶋大社
御祭神:玉籤入彦厳之事代主神
※現在は大山祇命と積羽八重事代主神の二柱で、三嶋大明神と総称する。
鎮座地:静岡県三島市三島町伝馬(三島市大宮町)
社格:式内社(名神大 月次新嘗)、伊豆国一宮
国史所載の神階:従三位
列格:明治4年5月14日
公式サイト:http://www.mishimataisha.or.jp/

※絵はがき…昭和8年の記念スタンプが押されている。

■御朱印

  • 三嶋大社の御朱印

    (1)

  • 三嶋大社の御朱印

    (2)

  • 三嶋大社の御朱印

    (3)

  • 三嶋大社の御朱印

    (4)

  • 三嶋大社の御朱印

    (5)

  • 三嶋大社の御朱印

    (6)

(1)明治12年(1879)の御朱印。中央の朱印は「三嶋神社御璽」、左下は「三嶋神社之印」。墨書は「伊豆國君澤郡三島鎮座/官幣大社三島神社/宿直所」。
※君沢郡は明治29年(1896)田方郡の一部となった。

(2)明治16年(1883)の御朱印。朱印二種は(1)と同じ「三嶋神社御璽」「三嶋神社之印」。墨書は「官幣大社/三島神社/宿直所」。

(3)昭和2年(1927)の御朱印。中央の朱印は「官幣大社三嶋神社」、左下の印は「官幣大社弎島神社社務所印」。

(4)昭和7年(1932)の御朱印。中央の朱印は「三嶋大社」、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。右下のスタンプは「三島大社参拝」、左下の印は「官幣大社三島神社社務所印」。

(5)昭和9年(1934)の御朱印。中央の朱印は(4)と同じ「三嶋大社」。

(6)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

三嶋大社の絵はがき

(7)

(7)明治40年~大正7年に発行された絵はがき。ここに押された「弎嶋神社」の印は大正初期に御朱印として使われていたものと思われる。

熱田神宮

熱田神宮

御正殿(時期不詳)

熱田神宮
御祭神:草薙神剣
※現在は熱田大神(草薙神剣を御霊代とする天照大神)とする
鎮座地:愛知県名古屋市熱田区熱田新宮坂町(名古屋市熱田区神宮)
社格:式内社(名神大)、勅祭社
国史所載の神階:正二位
列格:明治4年5月14日
公式サイト:https://www.atsutajingu.or.jp/

※絵はがき…明治26年(1893)伊勢神宮に倣って唯一神明造で造営された御正殿。昭和20年(1945)空襲により被災、昭和30年(1955)現在の本殿が再興された。

■御朱印

  • 熱田神宮の御朱印

    (1)

  • 熱田神宮の御朱印

    (2)

  • 熱田神宮の御朱印

    (3)

  • 熱田神宮の御朱印

    (4)

  • 熱田神宮の御朱印

    (5)

  • 熱田神宮の御朱印

    (6)

  • 熱田神宮の御朱印

    (7)

(1)明治12年(1979)の御朱印。木版の書き置き。中央の朱印は「熱田神宮神璽」、左下の印は「熱田神宮社務所之印」。文字は直書きで「官幣大社尾張國熱田宮」、版木押しで「熱田神宮/宿直所」。

(2)明治16年(1883)の御朱印。木版の書き置き。中央の朱印は八雲の神紋。左下の印は「熱田神宮社務所之印」で(1)と同じ。文字は版木押しで「熱田神宮/宿直所」、(1)と同じ版木を使っていると思われる。

(3)大正時代半ばのものと思われる御朱印。上の朱印は「熱田神宮参拝之證印」、下のスタンプは「熱田神宮参拝紀念」。

(4)大正末から昭和初めのものと思われる御朱印。朱印は「熱田神宮参拝」。

(5)昭和4年(1929)の御朱印。朱印は「熱田神宮参拝」。

(6)昭和14年(1939)の御朱印。朱印は「熱田神宮」で、現在使われている御朱印と同じもののようだ。昭和17年の『惟神の礎』にもこの印が掲載されている。

(7)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

日吉神社(日吉大社)

日吉大社

西本宮(大正7年~昭和8年)

日吉神社
現社号:日吉大社
御祭神:大山咋神、大己貴神
※江戸時代以前は現在の西本宮の大己貴神を大宮・大比叡神と称して主祭神とし、東本宮の大山咋神は二宮・小比叡神と称して摂社・地主神の扱いであった。明治4年(1871)官幣大社列格に際し、大山咋神を西本宮に遷して主祭神とし、大己貴神を東本宮に遷して摂社・大神神社と改めた。昭和3年(1928)摂社の大己貴神を主祭神に加えて祭神二座とした。そして旧本宮を西本殿(現・西本宮)として大己貴神を祀り、旧大神神社を東本田(現・東本宮)として大山咋神を祀る江戸時代以前の形に復した。
鎮座地:滋賀県滋賀郡坂本村坂本(滋賀県大津市坂本)
社格:式内社(名神大)、二十二社
国史所載の神階:正一位勲一等(大比叡神)
列格:明治4年5月14日
公式サイト:http://hiyoshitaisha.jp/

※絵はがき…説明に「本宮」とあるので、昭和3年以前のものであろう。

■御朱印

  • 日吉大社の御朱印

    (1)

  • 日吉大社の御朱印

    (2)

  • 日吉大社の御朱印

    (3)

  • 日吉大社の御朱印

    (4)

  • 日吉大社の御朱印

    (5)

  • 日吉大社の御朱印

    (6)

  • 日吉大社の御朱印

    (7)

(1)明治12年(1879)の御朱印。中央の朱印は「日吉神社之印」。墨書は「官幣大社 近江國/日吉神社」。

(2)大正8年(1919)の御朱印。中央の朱印は「日吉神社之印」で(1)と同じ。墨書は「滋賀縣坂本/日吉神社」。

(3)大正15年(1926)の御朱印。上の印は御幣を持った神使の神猿。下の朱印は「官幣大社/日吉神社/参拝之章」。

(4)昭和3年(1928)の御朱印。上の朱印は(1)(2)と同じ「日吉神社」。下は(3)と同じ御幣を持った神猿。

(5)昭和7年(1932)の御朱印。上の朱印は「官幣大社日吉神社」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。下は御幣を持った神猿。

(6)昭和10年代、東本殿(現在の東本宮)の御朱印。上の朱印は(5)と同じ「官幣大社日吉神社」、下は「東本殿」。昭和3年(1928)御祭神が増祀されたことにより、東本宮でも御朱印がいただけるようになったものと思われる。

(7)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

日前神宮・國懸神宮

日前神宮と國懸神宮は同一境内に鎮座しており、それぞれ官幣大社に列格しているが、御朱印は共通であった。

日前神宮

本殿(大正7年~昭和8年)

■日前神宮
※列格時は日前神社、明治14年(1881)神宮号復旧
御祭神:日前大神
鎮座地:和歌山県和歌山市秋月
社格:式内社(名神大 月次相嘗新嘗)、紀伊国一宮
国史所載の神階:なし
※伊勢神宮とともに朝廷より位階を贈られない別格の社として崇敬された。
列格:明治4年5月14日
公式サイト:http://hinokuma-jingu.com/

國懸神宮

参道から社殿(大正7年~昭和8年)

■國懸神宮
※列格時は國懸神社、明治14年(1881)神宮号復旧
御祭神:國懸大神
鎮座地:和歌山県和歌山市秋月
社格:式内社(名神大 月次相嘗新嘗)、紀伊国一宮
国史所載の神階:なし
※伊勢神宮とともに朝廷より位階を贈られない別格の社として崇敬された。
列格:明治4年5月14日
公式サイト:http://hinokuma-jingu.com/

■御朱印

  • 日前神宮・國懸神宮の御朱印

    (1)

  • 日前神宮・國懸神宮の御朱印

    (2)

  • 日前神宮・國懸神宮の御朱印

    (3)

  • 日前神宮・國懸神宮の御朱印

    (4)

  • 日前神宮・國懸神宮の御朱印

    (5)

  • 日前神宮・國懸神宮の御朱印

    (6)

(1)明治12年(1879)の御朱印。中央の朱印は「御璽」。左下の印は「日前神社國懸神社社務所印」。揮毫は「紀伊國/官幣大社/日前大神/國懸大神/社務所」。
※日前神宮・國懸神宮の神宮号復旧は明治14年で、この頃は日前神社・國懸神社だった。

(2)明治16年(1883)の御朱印。木版、書き置き。中央の朱印は(1)と同じ「御璽」。左下の印は「日前神宮國懸神宮社務所印」。文字は木版で、「紀伊国名草郡秋月村/官幣大社/日前神宮/國懸神宮/社務所」。
※名草郡は明治29年(1896)海部郡と合併して海草郡となる。

(3)大正8年(1919)の御朱印。中央の朱印は「官幣大社日前神宮國懸神宮」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。左下の印は「日前神宮國懸神宮社務所印」で、(2)と同じ。墨書は「紀伊國海草郡宮村/官幣大社/日前神宮/國懸神宮」。

(4)大正15年(1926)の御朱印。中央の朱印は(3)と同じ「官幣大社日前神宮國懸神宮」。右上の印は「名草宮」、左下は「社務所印」。

(5)昭和10年代の御朱印。朱印は(3)と同じ「官幣大社日前神宮國懸神宮」。

(6)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

出雲大社

拝殿・本殿(大正7年~昭和8年)

■出雲大社
御祭神:大国主命
※現在は大国主大神と表記
鎮座地:島根県簸川郡大社町杵築東(出雲市大社町杵築東)
社格:式内社(名神大)、出雲国一宮、勅祭社
国史所載の神階:正二位勲八等
列格:明治4年5月14日
公式サイト:https://izumooyashiro.or.jp/

※絵はがき…永正16年(1519)尼子経久が造営した旧拝殿。昭和28年(1953)火災のために焼失。

■御朱印

  • 出雲大社の御朱印

    (1)

  • 出雲大社の御朱印

    (2)

  • 出雲大社の御朱印

    (3)

  • 出雲大社の御朱印

    (4)

  • 出雲大社の御朱印

    (5)

  • 出雲大社の御朱印

    (6)

  • 出雲大社の御朱印

    (7)

(1)明治10年(1877)の御朱印。中央の朱印は「天日隅宮御璽」。左下の印は「出雲大社々務所章」。墨書は「出雲大社/社務所」。

(2)明治12年(1879)の御朱印。中央の朱印は「大社之印」。左下の印は(1)と同じ「出雲大社々務所章」。墨書は「官幣大社/出雲大社/社務所」。

(3)大正2年(1913)の御朱印。朱印二種は(2)と同じ「大社之印」「出雲大社々務所章」。墨書は「官幣大社/出雲大社/社務所」。

(4)昭和2年(1927)の御朱印。中央の朱印は「出雲大社」の角印。(7)の『惟神の礎』に掲載されている古銅印を元にデザインされたものであろう。上の印は「出雲大社」の丸印。

(5)昭和15年(1940)の御朱印。朱印は「出雲大社」で(4)と同じ。日付は「皇紀二千六百年十月十九日」。

(6)昭和16年(1941)の御朱印。朱印は「出雲大社」。

(7)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。「古銅印。一般集印要に非ず」との注釈あり。

宇佐神宮

社殿(大正7年~昭和8年)

■宇佐神宮
御祭神:誉田別尊、比売神、大帯姫命
※現在は八幡大神(応神天皇)、比売大神、神功皇后と表記
鎮座地:大分県宇佐郡宇佐町南宇佐(宇佐市南宇佐)
社格:式内社(名神大)、豊前国一宮、勅祭社
国史所載の神階:一品
列格:明治4年5月14日
公式サイト:http://www.usajinguu.com/

■御朱印

  • 宇佐神宮の御朱印

    (1)

  • 宇佐神宮の御朱印

    (2)

  • 宇佐神宮の御朱印

    (3)

  • 宇佐神宮の御朱印

    (4)

  • 宇佐神宮の御朱印

    (5)

  • 宇佐神宮の御朱印

    (6)

  • 宇佐神宮の御朱印

    (7)

(1)明治22年(1889)の御朱印。木版刷りの書き置き。中央の朱印は「宇佐神宮」、左下は「宇佐神宮社務所之印」。文字は木版で「豊前國宇佐郡宇佐鎮座/官幣大社宇佐神宮」。昭和17年の『惟神の礎』に掲載されているのはこの印ではないかと思われる。

(2)時期不詳の御朱印。上の朱印は「宇佐神宮」、下は「宇佐神宮社務所之印」で(1)と同じだと思われる。

(3)昭和2年(1927)の御朱印。上の朱印は「宇佐神宮」で(2)と同じと思われる。下の印は「宇佐神宮之印」。

(4)昭和8年(1933)の御朱印。上の朱印は「宇佐神宮」で(3)と同じ。下の印は「宇佐神宮之章」。

(5)昭和9年(1934)上宮の御朱印。上の朱印は「宇佐神宮上宮之印」。下の印は「宇佐神宮之章」で、(4)に使われている印と同じ。この頃は上宮・下宮の両方で御朱印がもらえたようだ。

(6)昭和9年(1934)下宮の御朱印。上の朱印は「宇佐神宮下宮之印」。下の印は「宇佐神宮」。

(7)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

霧島神宮

霧島神宮

社殿(大正7年~昭和8年)

■霧島神宮
※元は霧島神社と称したが、明治7年(1874)官幣大社列格に際し霧島神宮と改称
御祭神:天饒石国饒石天津日高彦火瓊瓊杵尊
鎮座地:鹿児島県姶良郡霧島村田口(霧島市霧島田口)
社格:式内論社(小)
国史所載の神階:従四位下
列格:明治7年2月15日
公式サイト:https://kirishimajingu.or.jp/

■御朱印

  • 霧島神宮の御朱印

    (1)

  • 霧島神宮の御朱印

    (2)

  • 霧島神宮の御朱印

    (3)

  • 霧島神宮の御朱印

    (4)

(1)明治21年(1888)の御朱印。中央の朱印は「霧嶋神宮靈璽」、左下の印は「霧島神宮社務所之印」。墨書は「大隅國囎唹郡田口村/官幣大社霧島神宮/社務所」。
※西囎唹郡は明治30年(1897)姶良郡の一部となった。

(2)時期不詳、大正から昭和初期のものと思われる御朱印。上の朱印は「稜威道別」、下は「霧島神宮」。「稜威道別(いづのちわき)」は『日本書紀』の天孫降臨の段にある「且排分天八重雲、稜威道別道別而、天降於日向襲之高千穗峯矣」によると思われる。

(3)昭和14年(1939)の御朱印。上の朱印は「霧島神宮」で、この印が昭和17年の『惟神の礎』に掲載されている。下の印は「天壌無窮」、右上は「官幣大社」。

(4)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

伊弉諾神社(伊弉諾神宮)

伊弉諾神宮

拝殿(大正7年~昭和8年)

■伊弉諾神社
現社号:伊弉諾神宮
御祭神:伊邪那岐命
※現在は伊弉諾大神と表記
鎮座地:兵庫県津名郡多賀村神宅(淡路市多賀)
社格:式内社(名神大)、淡路国一宮
国史所載の神階:一品勲八等
昇格:明治18年4月22日
※明治4年国幣中社→明治18年官幣大社
公式サイト:https://kuniuminoshima.jp/

■御朱印

  • 伊弉諾神宮の御朱印

    (1)

  • 伊弉諾神宮の御朱印

    (2)

  • 伊弉諾神宮の御朱印

    (3)

  • 伊弉諾神宮の御朱印

    (4)

  • 伊弉諾神宮の御朱印

    (5)

  • 伊弉諾神宮の御朱印

    (6)

  • 伊弉諾神宮の御朱印

    (7)

  • 伊弉諾神宮の御朱印

    (8)

(1)明治11年(1878)の御朱印。中央の朱印は「幽宮」。左下の印は「伊弉諾神社印」。墨書は「淡路囶多賀村鎮座/囶幣中社/伊弉諾神社/社務所」。

(2)明治15年(1882)の御朱印。中央の朱印は(1)と同じ「幽宮」。左下の印は「伊弉諾神社社務所印」。墨書は「淡路囶國幣中社/伊弉諾神社/社務所」。

(3)大正10年(1921)頃の御朱印。上の朱印は「幽宮」、下の印は「伊弉諾神社社務所印」で、どちらも(2)と同じものと思われる。

(4)時期不詳、昭和初期のものと思われる御朱印。下の朱印は「幽宮」で(3)と同じ。上の印は「官幣大社」。

(5)時期不詳の御朱印。朱印は「幽宮」。

(6)昭和13年(1938)頃の御朱印。下の朱印は「官幣大社 伊弉諾神社」で、この印が昭和17年の『惟神の礎』に掲載されている。右上の印は「淡路弌ノ宮」、中央上は「幽宮」。

(7)昭和18年(1943)の御朱印。朱印は(6)と同じ「官幣大社 伊弉諾神社」。

(8)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

香椎宮

香椎宮

本殿(大正7年~昭和8年)

■香椎宮
御祭神:仲哀天皇、神功皇后
鎮座地:福岡県糟屋郡香椎村香椎(福岡市東区香椎)
社格:式外社、勅祭社
昇格:明治18年4月22日
※明治4年国幣中社→明治18年官幣大社
公式サイト:https://kashiigu.com/

■御朱印

  • 香椎宮の御朱印

    (1)

  • 香椎宮の御朱印

    (2)

  • 香椎宮の御朱印

    (3)

  • 香椎宮の御朱印

    (4)

  • 香椎宮の御朱印

    (5)

  • 香椎宮の御朱印

    (6)

  • 香椎宮の御朱印

    (7)

(1)明治14年(1881)の御朱印。中央の朱印は「國幣中社 香椎宮」、左下の印は「香椎宮社務所之印章」。墨書は「筑前國々幣中社/香椎宮」。

(2)明治22年(1889)の御朱印。木版刷りの書き置き。中央の朱印は「香椎宮印」か。左下の印は(1)と同じ「香椎宮社務所之印章」。文字は木版で「官幣大社/香椎宮」。

(3)昭和4年(1929)の御朱印。上の朱印は「官幣大社香椎宮之印」、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。右上の印は「福岡縣香椎鎮座」、下は「官幣大社香椎宮社務所印」。

(4)昭和7年(1932)の御朱印。上の朱印は「官幣大社香椎宮之印」、(3)と同じようである。右上も(3)と同じ「福岡縣香椎鎮座」。下の印は「官幣大社香椎宮社務所之印」。

(5)昭和9年(1934)の御朱印。上の朱印は「官幣大社香椎宮之印」。(3)の印とよく似ているが、書体が少し異なっている。下のスタンプは「官幣大社香椎宮/参拝紀念章」。

(6)昭和14年(1939)の御朱印。朱印は「官幣大社香椎宮の印」。(3)(5)の印に似ているが、書体が異なっている。

(7)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

※おかもと氏の「昔の集印帖」には上の印とは異なる大正時代の朱印が掲載されている。

宮崎神宮

宮崎神宮

全景(大正7年~昭和8年)

■宮崎神宮
※旧称は神武天皇社、明治6年(1873)宮崎神社、明治11年(1878)宮崎宮、大正2年(1913)宮崎神宮と改称
御祭神:神日本磐余彦尊
鎮座地:宮崎県宮崎市神宮町(宮崎市神宮)
社格:-
昇格:明治18年4月22日
※明治6年県社→明治8年国幣中社→明治18年官幣大社
公式サイト:https://miyazakijingu.or.jp/

■御朱印

  • 宮崎神宮の御朱印

    (1)

  • 宮崎神宮の御朱印

    (2)

  • 宮崎神宮の御朱印

    (3)

  • 宮崎神宮の御朱印

    (4)

  • 宮崎神宮の御朱印

    (5)

  • 宮崎神宮の御朱印

    (6)

  • 宮崎神宮の御朱印

    (7)

  • 宮崎神宮の御朱印

    (8)

(1)明治20年(1887)の御朱印。中央の朱印は「宮崎宮神璽」、左下の印は「官幣大社宮崎宮社務所印」。墨書は「日向國宮崎郡下北方村/官幣大社/宮崎宮/社務所」。

(2)明治41年(1908)はがきに押された御朱印(明治39年のはがきアルバム所収)。中央の朱印は(1)と同じ「宮崎宮神璽」、右は「官幣大社」。

(3)時期不詳、昭和初期のものと思われる御朱印。中央の朱印は「官幣大社宮崎神宮」で、昭和17年の『惟神の礎』にはこの印が掲載されている。下の印は「宮崎神宮社務所」。

(4)昭和4年(1929)の御朱印。中央の朱印は(3)と同じ「官幣大社宮崎神宮」。左下は「宮崎神宮社務所」。墨書は「官幣大社/宮崎神宮」。

(5)昭和9年(1934)の御朱印。中央の朱印は(3)と同じ「官幣大社宮崎神宮」。下のスタンプは三種の神器で、八咫鏡の中に社殿と「宮崎神宮/参拝記念」。揮毫は「官幣大社宮崎神宮」。

(6)昭和14年(1939)の御朱印。上の朱印は(3)と同じ「官幣大社宮崎神宮」。下の印は「六合開都/八絋弌宇」。

(7)昭和15年(1940)の御朱印。朱印は(6)と同じ「官幣大社宮崎神宮」「六合開都/八絋弌宇」の2印と、右下に「奉頌紀元二千六百年」。

(8)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

橿原神宮

橿原神宮

玉垣御門と拝殿(明治40年~大正7年)

■橿原神宮
御祭神:神武天皇、媛蹈韛五十鈴媛皇后
鎮座地:奈良県高市郡畝傍町(橿原市久米町)
社格:勅祭社
創建・列格:明治23年3月20日(同年4月2日鎮座)
公式サイト:https://kashiharajingu.or.jp/

※絵はがき…拝殿は明治26年(1893)の創建時に下賜された京都御所の旧神嘉殿。昭和6年(1931)に移築され、御饌殿・神楽殿として用いられたが、平成5年(1993)火災で焼失した。

  • 橿原神宮の御朱印

    (1)

  • 橿原神宮の御朱印

    (2)

  • 橿原神宮の御朱印

    (3)

  • 橿原神宮の御朱印

    (4)

  • 橿原神宮の御朱印

    (5)

  • 橿原神宮の御朱印

    (6)

  • 橿原神宮の御朱印

    (7)

  • 橿原神宮の御朱印

    (8)

  • 橿原神宮の御朱印

    (9)

(1)明治39年(1906)はがきに押された御朱印(明治39年のはがきアルバム所収)。朱印は「橿原神宮」。

(2)大正8年(1919)の御朱印。中央の朱印は「橿原神宮」。上の印は柏(橿)の葉、下は「橿原神宮社務所印」。墨書は「官幣大社橿原神宮/社務所」。

(3)大正12年(1923)の御朱印。上の印は柏(橿)の葉、下は「橿原神宮」。

(4)時期不詳、大正10年代のものと思われる御朱印。上の印は十六八重菊の御紋、下は「橿原神宮」。

(5)昭和2年(1927)頃の御朱印。朱印は「橿原神宮参拝之章」、枠は抱き柏の神紋のシルエットであろう。

(6)昭和13年(1938)の御朱印。朱印は「橿原神宮」。

(7)昭和17年(1942)の御朱印。朱印は「橿原神宮」で、この年に出版された『惟神の礎』にもこの印が掲載されている。現在使われている御朱印はこの印と同じ書体だが、枠が違っているようだ。

(8)昭和10年(1935)頃、奈良県神職会が作成した「御印集」という御朱印カード。朱印は(6)と同じ。

(9)昭和17年発行の『惟神の礎』(紀元二千六百年奉祝会編)に掲載されている印影。

神宮及び官国幣社の御朱印一覧
これまで資料として収集してきた昔の御朱印より、近代社格制度における神宮及び官国幣社の当時の御朱印を紹介する。原則として明治から昭和20年までの御朱印を掲載するが、一部は昭和20年代の御朱印を掲載している。 すべての官国幣社の御朱印が揃ったわ...

【1】神宮・官幣大社の御朱印(1)
【2】官幣大社の御朱印(2)
【3】官幣大社の御朱印(3)
【4】官幣大社の御朱印(4)
【5】官幣大社の御朱印(5)
【6】国幣大社の御朱印
【7】官幣中社の御朱印(1)
【8】官幣中社の御朱印(2)
【9】国幣中社の御朱印(1)
【10】国幣中社の御朱印(2)
【11】国幣中社の御朱印(3)
【12】官幣小社の御朱印
【13】国幣小社の御朱印(1)
【14】国幣小社の御朱印(2)
【15】国幣小社の御朱印(3)
【16】別格官幣社の御朱印(1)
【17】別格官幣社の御朱印(2)

コメント

タイトルとURLをコピーしました