明治39年(1906)はがきアルバムの御朱印(1)

明治39年のはがきアルバム

明治後期のはがきアルバムに収められたはがき・絵はがきの御朱印の紹介。102枚収められているうちの1枚目から34枚目まで。ただし拝受した順番というわけではない。このはがきアルバムには明治39年から41年にかけてのはがき・絵はがきが収められているが、ここに掲載しているものは、すべて明治39年の拝受と思われる。

凡例:
1.台紙は、絵はがき・官製はがき・私製はがき・白紙(はがき大に切った紙)の4種に分類する。なお、収められている絵はがきはすべて私製はがきである。
2.絵はがき・官製はがき・私製はがきのうち、郵便物として投函されたものは「使用済」、投函されていないないものは「未使用」とする。
3.寺社名・祭神・本尊・宗派・所在地等の情報は確認できる範囲において当時のもので、現在と違っている場合は括弧内に現在の情報。社格も当時のものだが、その後昇格した場合は括弧内に昭和29年時点の最終的な社格と昇格年を記述する。

概要:明治39年(1906)はがきアルバムの御朱印

金峯山寺

国軸山 金峯山寺
本尊:蔵王権現
宗派:天台宗(金峯山修験本宗総本山)
所在地:奈良県吉野郡吉野村(奈良県吉野郡吉野町)

台紙:官製はがき(未使用)
拝受日:不明

金峯山寺の御朱印

■左上の宝印は蓮華座上の火炎宝珠に蔵王権現の種字「ウン」。右下は「金峯山本堂印」。

西国23番 勝尾寺

応頂山 勝尾寺
本尊:千手観世音菩薩
宗派:真言宗高野派(高野山真言宗)
所在地:大阪府三島郡豊川村(大阪府箕面市)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

勝尾寺の御朱印

■中央上の宝印は蓮華座上の火炎宝珠に千手観音の種字「キリーク」。右下の印は「西国第廿三番」、左下は「應頂山勝尾寺納経所」。いずれも当時の納経帳に押されていた印である。

西大寺(岡山)

金陵山 西大寺
本尊:千手観世音菩薩
宗派:真言宗高野派(高野山真言宗別格本山)
所在地:岡山県上道郡西大寺町(岡山市東区)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

西大寺の御朱印

■上の宝印は「鎮守」、下の印は「備前國西大寺之印」。

眉山天神社

天神社
祭神:菅原道真公
社格:
所在地:徳島県徳島市

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:明治39年7月21日

眉山天神者の御朱印

■朱印は「梅鉢」の神紋。メモは「徳島市/○○天満宮祈/記念」。

四国16番 観音寺

光耀山 観音寺
本尊:千手観世音菩薩
宗派:真言宗御室派(高野山真言宗)
所在地:徳島県名東郡国府村(徳島県徳島市)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

観音寺の御朱印

■左上の宝印は蓮華座上の円に千手観音の種字「キリーク」。右上の印は「第十六番」、下は「光耀山」。いずれも当時の納経帳に押されていた印である。

春日神社(徳島)

春日神社
祭神:武甕槌命・斎主命・天児屋根命・比売神
社格:県社
所在地:徳島県徳島市

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:明治39年7月21日

春日神社の御朱印

■中央下の宝印は鹿と下り藤に「春日大神」、上は「下り藤」の神紋。メモは「○祈/春日神社/参拝記念」。おかもと氏の『昔の集印帖』に、この印を押した昭和2年の御朱印がある。

沼名前神社

沼名前神社
祭神:大綿津見命・須佐之男命
社格:国幣小社
所在地:広島県沼隈郡鞆町(広島県福山市)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

沼名前神社の御朱印

■中央の宝印は「国幣沼名前神社」、上は「五瓜唐花」と「三つ巴」の神紋。

坂東4番 長谷寺(鎌倉)

海光山 長谷寺
本尊:十一面観世音菩薩
宗派:浄土宗(浄土宗系単立)
所在地:神奈川県鎌倉郡鎌倉町(神奈川県鎌倉市)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

長谷寺(鎌倉)の御朱印

■中央の宝印は仏法僧の三宝印。右上の印は「海光山」。下の印はよくわからないが、江戸時代の納経帳によく似た印が押されている。

鹽竈神社

鹽竈神社
祭神:武甕槌神・経津主神・塩土老翁神
社格:国幣中社
所在地:宮城県宮城郡塩竈町(宮城県塩竈市)

台紙:白紙
拝受日:不明

鹽竈神社の御朱印

■朱印は「鹽竈神社證印」。昭和初期の御朱印に、この印が押されている例がある。

鎌倉宮

鎌倉宮
祭神:大塔宮護良親王
社格:官幣中社
所在地:神奈川県鎌倉郡鎌倉町(神奈川県鎌倉市)

台紙:白紙
拝受日:不明

鎌倉宮の御朱印

■朱印は「鎌倉宮」

柿本神社

柿本神社
祭神:柿本人麻呂
社格:郷社(県社/大正15年)
所在地:兵庫県明石郡明石町(兵庫県明石市)

台紙:白紙
拝受日:明治39年8月22日
※南部氏の拝受

柿本神社の御朱印

■朱印は「柿本社務所印」。上は拝受した南部氏の俳句のようである。

大瀧山薬師堂(瀧薬師)

大瀧山薬師堂(常慶院)※通称:瀧薬師
本尊:薬師如来
宗派:真言宗高野派(高野山真言宗)
所在地:徳島県徳島市
※明治初年に廃寺となった持明院の本堂で、当時は大瀧山公園の一部。通称は「瀧薬師」。後に高野山から常慶院の院号を得た。

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:明治39年7月21日

大瀧山薬師堂の御朱印

■中央の宝印は火炎宝珠に薬師如来の種字「ベイ」。右の印は「弘法大師御作」。左は「大瀧山伽藍維持局印」。

金刀比羅神社(徳島市勢見町)

金刀比羅神社
祭神:大物主命
社格:郷社
所在地:徳島県徳島市

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:明治39年7月21日

金刀比羅神社の御朱印

■朱印は上下とも「丸に金」の神紋。

鶴岡八幡宮

鶴岡八幡宮
祭神:応神天皇・比売神・神功皇后
社格:国幣中社
所在地:神奈川県鎌倉郡鎌倉町(神奈川県鎌倉市)

台紙:白紙
拝受日:不明

鶴岡八幡宮の御朱印

■朱印は「鶴岡八幡宮」、現在使われているものとほぼ同じ。

西国30番 宝厳寺 観音堂

巌金山 宝厳寺 観音堂
本尊:千手観世音菩薩
宗派:新義真言宗豊山派(真言宗豊山派)
所在地:滋賀県東浅井郡竹生村(滋賀県長浜市)

台紙:官製はがき(未使用)
拝受日:不明

竹生島宝厳寺の御朱印

■宝印は蓮華座上の火炎宝珠に千手観音の種字「キリーク」と「竹生島」。宝厳寺の本尊は大弁財天だが、この朱印は西国30番・観音堂のもの。昭和初期の納経帳に同じ印が押されている。

國瑞彦神社

國瑞彦神社
祭神:蜂須賀家政ほか徳島藩歴代藩主
社格:県社
所在地:徳島県徳島市

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:明治39年7月21日

国瑞彦神社の御朱印

■朱印は「曾(?)守 阿淡 両國」

西国14番 三井寺 観音堂

長等山 園城寺 観音堂 ※通称:三井寺
本尊:如意輪観世音菩薩
宗派:天台宗寺門派総本山(天台寺門宗総本山)
所在地:滋賀県大津市

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

三井寺観音堂の御朱印

■中央の宝印は蓮華座上の円に如意輪観音の種字「キリーク」と「三井寺」。右は「西國十四番」。どちらも当時の納経帳に押されていた印である。

西国16番 清水寺

音羽山 清水寺
本尊:千手観世音菩薩
宗派:法相宗中本山(北法相宗大本山)
所在地:京都市下京区(京都市東山区)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

清水寺の御朱印

■中央の宝印は蓮華座上の火炎宝珠に千手観音の種字「キリーク」。右上の印は「西國十六番」、左下は「清水寺役者」。いずれも当時の納経帳に押されていた印である。

四国84番 屋島寺

南面山 屋島寺
本尊:十一面千手観世音菩薩
宗派:真言宗御室派(准大本山)
所在地:香川県木田郡潟元村(香川県高松市)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

屋島寺の御朱印

■文字部分は版木押しで「奉納經/本尊千手観音宝前/讃州屋嶋寺」。中央の宝印は蓮華座上の火炎宝珠に千手観音の種字「キリーク」。右の印は「四國八十四番」、下は「諸願成就」。当時の納経帳と同じである。

西国27番 圓教寺

書写山 円教寺
本尊:如意輪観世音菩薩
宗派:天台宗(別格本山)
所在地:兵庫県飾磨郡曽左村(兵庫県姫路市)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

書写山円教寺の御朱印

■上の宝印は蓮華座上の火炎宝珠に如意輪観音の種字「キリーク」と思われる。右の印は「西國第二十七番」、下は「書寫山圓教寺」。いずれも当時の納経帳に押されていた印である。

四国番外 八島櫻庵

八島桜庵(不詳/遍照院か?)
本尊:?(大日如来か?)
宗派:真言宗
所在地:香川県木田郡潟元村(香川県高松市)
※幕末から明治にかけての納経帳に見える四国八十八ヶ所の番外札所だが、詳細は不明。高松市屋島西町の遍照院(84番屋島寺の前札所)に当てる説がある。

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

八島桜庵の御朱印

■中央の宝印は蓮華座上の火炎宝珠に胎蔵界大日如来の種字「アーンク」。右下の印は「讃州/八島麓/西潟元/櫻庵」、左下は「四國順拝御関所地」。左上は山号のようだが、よくわからない。

東大寺 大仏殿

東大寺 大仏殿
本尊:毘盧遮那仏
宗派:華厳宗大本山
所在地:奈良県奈良市

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

東大寺大仏殿の御朱印

■宝印は蓮華座上の火炎宝珠に釈迦如来の種字「バク」か。下の印は「東大寺印」。これらの印は大正から昭和初期にも御朱印として押されている。右は「大佛殿」。

四国84番 屋島寺

南面山 屋島寺
本尊:十一面千手観世音菩薩
宗派:真言宗御室派(准大本山)
所在地:香川県木田郡潟元村(香川県高松市)

台紙:絵はがき(未使用)
拝受日:不明

屋島寺の御朱印

■右上の宝印は蓮華座上の円に千手観音の種字「キリーク」。中央は「諸願成就」、左は「四國八十四番」。いずれも当時の納経に押されていた印と同じである。

■絵はがきは「琴平ヨリ飯ノ山ヲ望ム」。金刀比羅宮から見た飯野山(讃岐富士)のようである。

多家神社

多家神社
祭神:神武天皇(神武天皇・安芸津彦命)
社格:県社
所在地:広島県安芸郡府中村(広島県安芸郡府中町)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

多家神社の御朱印

■右の朱印は「多家神社」。左は「仏法僧寶」の三宝印で、どこかの寺院のものであろう。浄土宗か禅宗と思われるが、詳細は不明。

金刀比羅宮

金刀比羅宮
祭神:大物主神・崇徳天皇
社格:国幣中社
所在地:香川県仲多度郡琴平町

台紙:官製はがき(使用済)
拝受日:明治39年10月10日(同日投函)
※拝受は山本氏

金刀比羅宮の御朱印

■右上の朱印は「琴平山」、左下は「金刀比羅宮參拝印」。どちらも大正時代の集印帖に御朱印として押されている例がある。拝受した山本氏により「金刀比羅宮秋季大祭の記念」と書かれている。

摂津天満宮(大阪天満宮)

天満宮(大阪天満宮
祭神:菅原道真公
社格:府社
所在地:大阪市北区

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

大阪天満宮の御朱印

■朱印は「摂津天満宮」。

蓮花院(摩耶山)

摩耶山 蓮花院(※摩耶山忉利天上寺の塔頭/廃寺)
本尊:(十一面観音か?)
宗派:真言宗高野派(摩耶山真言宗)
所在地:兵庫県武庫郡西灘村(神戸市灘区)
※仏母摩耶山忉利天上寺(摩耶山天上寺)の塔頭。現在は廃寺。

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

摩耶山蓮花院の御朱印

■中央の宝印は蓮華座上の火炎宝珠に梵字「キャ」で、十一面観音の種字か? 右上の印は梵字の「ボロン」のようである。左下は「摩耶山 蓮花院」。

能福寺(兵庫大仏)

宝積山 能福寺 ※通称:兵庫大仏
本尊:薬師如来(※大仏は毘盧遮那仏)
宗派:天台宗
所在地:兵庫県神戸市(神戸市兵庫区)

台紙:官製はがき(未使用)
拝受日:不明

能福寺の御朱印

■上の宝印は宝珠に薬師如来の種字「ベイ」。下は「兵庫大仏/能福寺」。

西国19番 革堂 行願寺

霊麀山 行願寺 ※通称:革堂
本尊:千手観世音菩薩
宗派:天台宗
所在地:京都市上京区(京都市中京区)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

行願寺革堂の御朱印

■中央の宝印は蓮華座上の火炎宝珠に千手観音の種字「キリーク」。右上は「西國十九番」、左下は「納經所印」。いずれも当時の納経帳に押されていた印である。

西国18番 六角堂 頂法寺

紫雲山 頂法寺 ※通称:六角堂
本尊:如意輪観世音菩薩
宗派:天台宗(天台系単立)
所在地:京都市下京区(京都市中京区)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

頂法寺六角堂の御朱印

■中央の宝印は六角形の中の蓮華座上の火炎宝珠に如意輪観音の種字「キリーク」。右上は「西國十八番」、左下は「六角堂」。いずれも当時の納経帳に押されていた印である。

慈照寺(銀閣寺)

東山 慈照寺 ※通称:銀閣寺、銀閣は観音殿のこと
本尊:釈迦如来
宗派:臨済宗相国寺派
所在地:京都市上京区(京都市左京区)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

銀閣寺の御朱印

■右上の朱印は「洛東勝境」、中央は「銀閣」、左下は「慈照寺」。いずれも大正時代の御朱印に押されている例がある。

賀茂御祖神社

賀茂御祖神社 ※通称:下鴨神社
祭神:玉依姫命・賀茂健角身命
社格:官幣大社
所在地:京都府愛宕郡下鴨村(京都市左京区)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

下鴨神社の御朱印

■朱印は「賀茂御祖神社之印」、上に「二葉葵」の神紋。

四国79番 高照院(天皇寺)

金華山 高照院(天皇寺)
本尊:十一面観世音菩薩
宗派:真言宗御室派
所在地:香川県綾歌郡西庄村(香川県坂出市)

台紙:官製はがき(使用済)
拝受日:明治39年10月29日(同日投函)
※拝受は山本氏

高照院天皇寺の御朱印

■文字部分は朱の版木押しで「奉納經/本尊十一面観音/弘法大師霊場/讃岐國高照院」、右上の印は「四國七十九番」、右下は「真言宗教導職受持印」。いずれも当時の納経帳に押されていたものである。

和田神社

和田神社
祭神:天御中主神・蛭子神・市杵嶋姫神
社格:県社
所在地:兵庫県神戸市(神戸市兵庫区)

台紙:私製はがき(未使用)
拝受日:不明

和田神社の御朱印

■朱印は「和田神社之印」。おかもと氏の「昔の集印帖」に、同じ印が押された御朱印が掲載されている。

■明治39年(1906)はがきアルバムの御朱印(1)
明治39年(1906)はがきアルバムの御朱印(2)
明治39年(1906)はがきアルバムの御朱印(3)

明治39年(1906)はがきアルバムの御朱印
明治後期のはがきアルバムに収められた、寺社の朱印が押されているはがき・絵はがきの紹介。明治39年から41年のもの。明治後期から昭和の初めにかけてはがきや絵はがきに寺社の印を受けている例があるが、その中でも最も早い時期のもの。

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